大山稜、角詠之
路上に横たわっていた人が車にはねられる事故が東京都内で続いている。今年は11月までに20件あり、16人が重軽傷を負い、4人が亡くなった。12月も20日までに2人が死亡。警視庁は歩行者と運転者の双方に注意を呼びかけている。
府中市の国道20号(甲州街道)では12日、会社員の男性(47)がタクシーにひかれ亡くなった。職場の飲み会の帰りだった。15日未明にも葛飾区の路上で契約社員の男性(61)が乗用車にはねられて亡くなった。ともに午前4~5時の発生で、運転者は衝突直前まで人影に気づかなかった。
警視庁によると、こうした事故は昨年33件あり、12人が亡くなった。歩行者が死傷した事故では亡くなる割合が群を抜いて高かった。次は「横断歩道、歩道橋の付近を横断中」の3・3%、「横断歩道を横断中」の1・6%だった。
こうした事故で刑事責任を問われた運転者の弁護経験のある高山俊吉弁護士は「飲酒によって加害者を出さないという意識は、歩行者側も持つ必要がある」と指摘する。
都内では緊急事態宣言が解除された10月1日以降、11月末までに東京消防庁が急性アルコール中毒の疑いで救急搬送した人は2012人。8~9月の計1023人の2倍近かった。同庁は無理な飲酒をしないよう注意を呼びかけている。(大山稜、角詠之)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル