石垣明真、多田晃子
千葉県八千代市内の駐車場に止めた車内から意識や呼吸がない状態の1歳の女児が見つかり、搬送先の病院で死亡が確認された。死因は熱中症の可能性があり、県警は23日、車内に娘を放置したとして保護責任者遺棄容疑で、母親で自称飲食店従業員の大越悠莉奈容疑者(25)を逮捕した。
八千代署によると、死亡したのは、次女の三桜音(みおん)ちゃん(1)。容疑者は「エアコンはつけていた」と話しているが、自宅前の駐車場には屋根がなく、22日は近接する千葉市で午前11時までに30度以上の真夏日になっていた。
「エアコンをつけていても暑かっただろう。同じ年頃の孫がいるので残念でならない」。同じマンションに住む50代女性は、容疑者のものとみられる白い軽乗用車に、子どもだけが乗っている様子を頻繁に目撃したという。
児相にも通告 裸足姿で「ママ、ママ」
別の住人男性は2~3カ月前、運転席で寝ている容疑者とみられる女性の傍らで、泣いている女の子が気になっていた。別の住人女性は、車内で就寝する母子を目撃したとし「暑い中、子どもを車内に残すのは考えられない」と憤った。
署によると、5月上旬には近隣住民から「子どもが徘徊(はいかい)している」と110番通報があり、署員が住民を通じ自宅近くで当時2歳の長女を保護。署は育児放棄(ネグレクト)の疑いがあるとして児童相談所に通告した。容疑者は自宅で泥酔状態だったという。
マンションの住人女性は「5月上旬ぐらいに小さい女の子が渡り廊下でしばらく泣いていた。母親が見当たらず、その子を保護した」と証言。別の女性によると、大きな声で「ママ、ママ」「ママ、どこ行ったの」と泣き叫んでいる声が聞こえ、駐車場で裸足姿の小さな女の子が泣いていたという。その後、女性が抱っこして保護する姿を見たといい「もっと関わってあげていたら良かったのかな」と肩を落とした。(石垣明真、多田晃子)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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