「軽井沢の鹿鳴館」と呼ばれた国の重要文化財、旧三笠ホテル(長野県軽井沢町)で、総事業費約13億円の大規模な保存修理や耐震補強工事が進んでいる。一般向けの現場見学会がこのほど開かれ、普段は高い位置にあって見えづらい三笠ホテルのシンボルマークが間近で公開された。
旧三笠ホテルは、設計から建築まで日本人が手掛けた純西洋式の木造ホテル。1905年に建てられ、英国製のタイルを張った水洗トイレなど、当時の最高級の設備を誇った。外国人客に加えて、近衛文麿や渋沢栄一、大隈重信ら政財界人が数多く滞在したことで知られる。
70年に営業を終え、80年に町が取得し、重文の指定を受けた。83年から内部を一般に公開してきたが、経年劣化や破損が目立つようになり、2020年から修繕のため休館している。雨漏りで腐った小屋組の補修やスレート屋根の全面ふき替え、れんが製煙突の耐震補強などを行っている。
先月18日の見学会では、半…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル