世界平和統一家庭連合(旧統一教会)により、遅くとも1980年ごろから解散命令の請求対象になる被害があったと文部科学省が認定したことをめぐり、盛山正仁文部科学相は、13日の記者会見で「あまりに遅い、なぜ(40年あまり)把握してこなかったのか、という指摘には返す言葉がないというのが率直なところ」と述べ、反省を口にした。
文科省は解散命令の請求に必要な証拠を集めるため、昨年11月から調査を開始。12日に結果を公表した。同省は、教団が40年以上前から多くの人を不安や困惑に陥れ、継続的に献金獲得などを行い、財産的な損害や精神的な犠牲を余儀なくして、親族を含む生活の平穏を害する行為があったと認定。「教団に対してただちに解散が命じられるべきだ」とした。
会見で盛山文科相は「我々は反省すべき点、多々あると正直思う」と述べる一方、「(解散命令の)請求を出したことは大きな一歩という評価が被害者の方から出た」とも述べた。
解散命令の請求が被害救済に直結しないことから、被害回復の原資になり得る教団の財産流出を防ぐ立法を求める声が被害者らから上がり、野党に検討の動きが出ていることについては「政党間でどのような動きが出てくるか。政府としてタッチする話ではないが、そのような動きをみながら今後の対応になっていくのではないか」と述べるにとどめた。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル