「逃走を考えている」自殺図った養子の男 大阪府警はどう対応した

 大阪府高槻市で昨年7月、会社員の高井直子さん(当時54)が殺害された事件で、殺人容疑などで再逮捕された養子の高井凜容疑者(28)が1日、大阪府警福島署(大阪市福島区)の留置場で首をつっているのを署員が見つけた。高井容疑者は意識不明の重体といい、府警は自殺を図ったとみている。専門家は留置管理に問題がなかったか検証すべきと指摘している。

 留置管理課などによると、高井容疑者は福島署3階の留置場の居室(約5~6平方メートル)に1人で入っていた。1日午前6時44分に署員が確認したところ、高井容疑者は布団に横になっていた。18分後の7時2分に署員が再び巡回し、私物のTシャツ数枚の裾を裂き、束ねて作ったとみられる輪で首をつった高井容疑者を発見した。現場でAED(自動体外式除細動器)を使い処置し、心肺停止状態で救急搬送された。

 高井容疑者は直子さんとの養子縁組届を偽造したとして、有印私文書偽造・同行使容疑で7月20日に逮捕され、同日から福島署に留置。8月25日に殺人容疑などで3度目の逮捕をされていた。捜査1課によると、高井容疑者は保険外交員時代、直子さんから2社約1億5千万円の生命保険契約を獲得。昨年2月に養子となり、同7月22日午後、直子さんを浴槽に沈めて水死させ、死亡保険金約5千万円を請求した疑いなどがある。府警の調べに黙秘していたという。

 府警によると、高井容疑者が取り調べ時の雑談で逃走を示唆したため、8月19日に「特異被留置者」に指定し、夜間に巡回する回数を増やすなどしていた。

 「逃走を考えている」

 大阪府警によると、福島署に…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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