直木賞作家の今村翔吾さん(39)が12月3日、佐賀市のJR佐賀駅内に新たな書店を出す。書店経営は2年前に引き継いだ大阪府の店に次いで2番目だ。地元でもない地方都市・佐賀での出店は、苦境にあえぐ出版界を変えようという地方からの挑戦だ。
「現状、450の市町村で書店がなくなっている。出版業界をどうにかしたいっていう思いは、常に持っていた」
11月中旬、開店を前に、自身が居住する大津市内で報道陣の取材に応じた今村さんが訴えたのは、「町の書店」がなくなることへの危機感だった。
「決断するには早すぎる」
出版文化産業振興財団が昨年まとめた調査結果では、書店がない市区町村は全国の自治体の26%にあたる456にのぼった。日本出版インフラセンターによると、今年6月現在の全国の書店は1万1353店で10年前から約3割減った。ネット書店の普及などが背景にある。
「業界自体が非常に苦戦して…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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