「透明性と公正さを」 旧統一教会への対応めぐり宗教研究者が会見

 世界平和統一家庭連合(旧統一教会)をめぐる解散命令請求を視野に入れた政府の対応について、宗教研究者の島薗進・東京大学名誉教授と桜井義秀・北海道大大学院教授は28日、東京都内で記者会見を開き、「宗教法人法にのっとり、透明性と公正さを求めたい」と訴えた。

 2人は会見で、教団がこれまで40年にわたって霊感商法や高額献金による被害を招き、多くの裁判を抱えてきたと指摘。「宗教法人として妥当なものではない」「逸脱例だ」と教団に批判的な見解を示した。

 そのうえで、岸田文雄首相が解散命令を裁判所に請求する際の要件をめぐり、国会答弁を1日で変更するなどしている現状について、桜井氏は「政治的な決断が、特定の団体や個人に対して向けられたときに十分な審議が尽くされずに(解散命令の請求を)やるというのは問題ではないかと思う」。島薗氏も質問権行使などについて「(他の宗教団体に)乱用されないよう、注意深く取り組むべきだ」と求めた。

 島薗、桜井両氏を含む宗教研究者の有志25人は今月24日、教団への解散命令請求を含む「宗務行政の適切な対応」を文化庁などに求める声明を発表している。

旧統一教会問題

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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