平成27年に閉館した国立児童館「こどもの城」(渋谷区)を改修する複合施設「都民の城」(仮称)について、東京都が幅広い世代の学習や人材育成の場とする計画案を作成した。12月21日まで意見を募集しており、令和5年度のオープンを目指す。
都は9月、こどもの城の土地(敷地面積約1万平方メートル)と建物(延べ床面積4万1700平方メートル)を525億円で国から購入。来年の東京五輪・パラリンピック期間中に休憩施設などとして活用した後の計画を練っている。館長には教育評論家の尾木直樹さんが就任することが既に決まっている。
計画案によると、工事費を最小限に抑えるために建物の構造はそのままで、内部を改修。「遊び、仕事、学びを通じて都民が交流し成長できる場」をコンセプトにした。具体的にはスポーツ活動ができたり、働き方改革の相談支援を受け付けたりし、女性経営者向けセミナーの開催などを記載。100歳まで学べる生涯学習講座を行う案もある。
館内にあった青山劇場と青山円形劇場はバレエや演劇の拠点として親しまれていたこともあり、「多目的ホール」へと生まれ変わる案も示されている。費用を抑えるため、可動式の床は廃止する。
こどもの城は国際児童年を記念して、全国で唯一の国立児童館として昭和60年に開館。建物の老朽化に加え、子供の遊び方の多様化などで閉館した。
【関連記事】
Source : 国内 – Yahoo!ニュース