「野球はもうやり切った」仙台育英の元応援団長が監督と交わした約束

 後輩からもらった寄せ書きの末尾には、決まってこう書いてあった。

 「お店に食べに行きます!」

 仙台市泉区の志賀大智(たいち)さん(18)はこの春、東京都豊島区調理師専門学校に進んだ。一人前の料理人になって、自分の店を持つ。そしてもう一度、みんなとあの夏の話で盛り上がりたい――。

 昨夏、強い日差しが照りつける阪神甲子園球場のスタンドで、志賀さんは汗だくになりながら全身でエールを送り続けていた。額には「日本一からの招待」と書かれた青いはちまき。第104回全国高校野球選手権大会で東北勢初の優勝を果たした仙台育英(宮城)の応援団長だった。

 小4で地元の少年野球チームに入り、中学では軟式野球部の主将に。より上のレベルを目指して育英に入ったものの、公式戦には一度も出られないまま。高2の3月ごろ、須江航監督との面談で「将来何がしたいのか」と聞かれ、じっくり考えた。

監督と交わした一つの約束

 幼い頃から食べることが大好…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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