大雪山国立公園の十勝岳連峰にある上ホロカメットク山避難小屋(標高1810メートル)の建て替え工事が完了した。老朽化で心配されていた避難小屋としての機能が回復した。いまも活動を続ける十勝岳の噴火対策として、屋根には、あの「特殊素材」が使われた。
避難小屋は十勝岳(2077メートル)と富良野岳(1912メートル)の縦走路(約5キロ)の途中にあり、北海道が1980年に建設した。悪天候やけがなど不測の事態が生じたときに避難する無人の施設だが、厳しい気象条件にさらされ、破損した板壁や窓を補修してしのいできた。
7月4日に着工し、総事業費は2億2千万円。重機や建築資材などはヘリコプターで運び、旧避難小屋の解体後、コンクリートの基礎も含めてすべて造り直した。10月上旬にほぼ完成するまで、作業員は別に建てた小屋に寝泊まりするなどして建築にあたった。
新しい避難小屋は旧避難小屋と同じ2階建て(延べ47平方メートル)。1階も2階も板間になっており、30人が寝泊まりできる。電気も飲み水もないが、強化プラスチック製のスモーク窓を透明にし、室内を明るくするなど工夫した。
噴石、屋根を貫通せず
安全対策として、期待される…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル