曇り空が広がる3月のある日。2人はドキドキしながら、神奈川県茅ケ崎市の貸しスタジオで、白いドレスに着替えた。
「うわあ、きれい」
長屋友美(ゆみ)さん(34)はパートナーの姿を見て、笑みがこぼれる。視線の先にいるのは緒方瞳さん(26)。肩や鎖骨のラインが美しく見え、ドレスが魅力を引き出していると感じた。
結婚式代わりに撮影をするフォトウェディング。友美さんが昨年末、同性カップル向けの撮影の企画を知り、申し込んでいた。
友美さんが女性を好きになることに気づいたのは、高校生の時。自分は周りと違う。友人たちに知られるのは反応が怖く、誰にも言わなかった。
大人になり、友人の結婚式に出ると祝福の雰囲気に感動する。けれど「この幸せは自分には訪れない」とも思っていた。
瞳さんと付き合って約1年8…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル