比嘉展玖 遠藤美波
東京都あきる野市の住宅で、この家に住む男児(5)が暴行を受け、脳死状態になっている。傷害容疑で逮捕されたのは、母親の交際相手の男(40)。男は昨年12月ごろから男児らとこの家で同居を始めていたという。
近くの男性(67)によると、男児一家は5~6年前からこの家に住むようになったが、当時一緒にいた父親の姿は昨年10月ごろから見なくなり、自宅前に止まっていた白い軽乗用車とバイクもなくなったという。
今回逮捕された男はその約2カ月後に同居し始めたとされるが、そのころから周辺では「夜に子どもの泣き声が聞こえる」といううわさが立つようになった。近隣の女性によると、1月上旬に男児が家の前に泣きながら立たされていたこともあったという。
別の60代男性は男児について、「おしゃべりが好きで達者に話す子だった」と話す。以前は夜になると入浴中の男児の笑い声が漏れ聞こえることもあったが、男が同居を始めると様子が変わった。男性は妻から「男の子が『静かにするから』と許しを請うようなことを言っていた」と聞いたという。
60代女性は、男が同居を始める前、男児の家族が軒先で友人家族とバーベキューをしたり、近くの公園で親子3人で手をつないで遊びに行ったりする姿を見ていた。「この数カ月で何があったのか。(男児が)かわいそうだ」と話した。
あきる野市子ども家庭支援センターでは、男が逮捕された22日に福生署から男児の家庭について照会を受けて事態を初めて把握。「まだ情報が限られているが、今後の再発防止に向けて児童相談所と協議しながら事件について検証したい」とコメントしている。(比嘉展玖、遠藤美波)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル