「音楽は親友」「幸せ一杯」 加山雄三さん最後のホール公演

定塚遼、角野貴之

 年内でのコンサート活動の引退を表明している歌手の加山雄三さん(85)が9日、東京・有楽町の東京国際フォーラムで最後のホール公演を開いた。代表曲「海 その愛」で開演。途中休憩を挟みながら、「君といつまでも」「お嫁においで」「夜空の星」などヒット曲を次々と歌い、伸びのある太い声を会場に響かせた。

 1961年の歌手デビューから60年超。加山さんは、「音楽を愛して良かった。音楽を親友と思って生きてきて良かった」「みなさんからたくさん幸せをいただきました」「幸せいっぱいです」などとステージ上で感謝の思いを述べた。

 公演では、人工知能(AI)で加山さんの声と姿を再現した「バーチャル若大将」を登場させて、デュエットする演出も。「昔から誰もやったことないことやるのが好きなんだよね」などと笑顔を見せていた。

 公演は、全国各地の映画館でも生中継され、「若大将」の姿を一目見ようと、多くのファンが詰めかけた。TOHOシネマズ新宿(東京都新宿区)で鑑賞した東京都中野区の阿部尚美さん(59)は「若い頃に聞いた曲が流れ、青春時代を取り戻した気分になった。最後なのは寂しいけれど、お疲れ様でしたと言いたい」と話した。(定塚遼、角野貴之)

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

Japonologie:
Leave a Comment