「銭湯の活性化」を旗印にし、風呂のない部屋の賃貸仲介を専門にする不動産サイトがある。「東京銭湯ふ動産」。2018年に開設してから5年。時代とともに深刻化する銭湯減少の危機を救えるのか――。
「想像以上に快適」
JR中野駅(東京都中野区)から徒歩15分にある、築50年ほどのアパート。6畳の和室とキッチン、トイレのみの部屋で、家賃は4万円弱だ。
ここに住むのは、坂井田茂昭さん(26)。9月下旬、転職のために愛知県内から都内に引っ越してきた。もともと銭湯好きで、「東京銭湯ふ動産」を見て選んだという。
居心地の良さそうな和室、安い家賃、都心に近い立地が決め手だった。
入居から約2週間。銭湯で毎日きれいな湯船につかれることや、浴室周りの掃除の手間がかからない暮らしは「想像以上の快適さがあった」と話す。
ただ、近くの銭湯が休みの日や冬の寒い時期がきついかもしれない、という不安も抱いている。
「眠っている」物件から厳選
《風呂がないんじゃない、銭湯があるんだ。》
「東京銭湯ふ動産」のトップ画面では、こんなキャッチフレーズが大きく掲げられている。
東京都目黒区の不動産会社「…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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