狩野浩平、玉置太郎、小林太一
新型コロナウイルスの水際対策で、外国人留学生らの入国制限が大幅に緩和されることが5日、発表された。「やっと日本に」「少しでも早く入国を」。「鎖国」とも称された状態が解消に向かうことに、留学生と受け入れ側の両方から歓迎の声が上がった。
「遅くまで勉強した思い出の図書館でまた勉強したい」。韓国人の金(キム)剛山(ガンサン)さん(22)は留学生の受け入れ再開を喜ぶ。
大学生で日本に渡って関西学院大学に入学し、2019年4月に兵役のためにいったん帰国した。その間に新型コロナが広まり、21年春に復学したときには入国できなくなっていた。
「卒業したいのは関学」待った日々
日本人学生が対面で受けている授業も、オンラインで参加するしかない日々。「これは留学といえるのか」と悩んだこともある。入国制限緩和に関するうわさが流れるたび、韓国の日本大使館に電話で確認したが期待外れに終わり、肩を落とした。同様の境遇に置かれた留学生仲間の中には、退学して母国の大学に入り直す人もいた。自身も韓国の大学に移るか悩んだが、「卒業したいのは関学だ」と思い、制限緩和を待った。
目標とする社会福祉士の資格取得のために必要な実習は今年は既に終わっており、「もう少し早ければ」という思いもある。入国は急がず、春休みに合わせて来日し、4年目の大学生活を日本で過ごすことを楽しみにしている。
留学生たちは制限緩和を歓迎します。だが、他国より長引いた制限で弊害も出ていると、専門家は指摘します。
すでに入国している留学生も…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル