能登半島地震で被災し、飼い主とはぐれたり、所有権がわからなくなったりしている飼い猫の一時預かり施設が7日、石川県珠洲市野々江町に開設された。岐阜市の一般社団法人「ネコリパブリック」が、珠洲市内の住民から借りた農業用倉庫を使って猫を預かる。
代表の河瀬麻花さん(49)によると、倉庫にはスタッフが交代で常駐し、猫の世話をみている。倉庫で預かるのは原則1週間。その間に飼い主の生活状況が回復しない場合、法人が所有する岐阜県飛驒市のシェルターに専用のバスで送られ、最大1年間無償で預かる。猫の所有権が放棄された場合には、譲渡ができる保護施設に送られ、譲渡会などで引き取り手を探すという。
法人は1月11日から猫の捜索や保護を行ってきた。当時はスタッフが岐阜県飛驒市のシェルターと被災地を往復しながら、猫を預かってきた。だが、猫とスタッフの健康を考慮し、倉庫を借りて猫と生活することにした。
移動用のバスは、法人が譲渡会の時などに利用してきたもの。暖房やケージなどを完備し、「飼い主も安心して送ることができる」という。運搬できる猫が一定数集まったら、バスを使ってシェルターや保護施設に運ぶという。
法人ではこれまでに45匹の猫を保護。うち5匹は飼い主の元に戻り生活している。19匹は所有権が放棄され、譲渡会などで引き取り手を探す。
河瀬さんは、「飼い猫がいるために避難所に行けず、車中泊を繰り返して体調を崩す人も多い。被災地での生活が整うまで、飼い主と猫の両方の命と健康を守るための仕組みづくりに尽力したい」と話している。
法人は他団体と協力し、被災地で発見した所有者不明の動物の保護に関するデータベースも開発し、行政に提出することで、被災動物の把握と追跡ができるという。
法人はHP(https://www.neco-republic.jp/
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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