石川県珠洲市唐笠町にある奥能登唯一の乗馬クラブ「ストローク乗馬クラブはなむけ」代表の竹中健也さん(48)は、妻と娘の3人でクラブハウスに残り馬の世話を続けている。能登半島地震発生で、同市正院町にある自宅は全壊。一緒に住んでいた両親は倒壊した家屋から無事に逃れ、同県加賀市へ避難した。
クラブは、馬場に亀裂が入るなどはしたが、大きな被害はなく馬も無事だった。しかし、断水が続いており馬の飲み水は、山のわき水や雪解け水をくんでしのいでいる。
クラブでは、金沢競馬などで活躍したコスモドーム、レイズアスピリットなどのレースを引退した馬や飼育放棄された馬など5頭を飼育している。これまで会員制の乗馬や一般客向けのえさやり体験などで経営を支えてきたが、クラブへ続く道は山崩れなどで損傷し、来場者が戻る見通しは立っていない。
そんな中で、馬のファンや保護団体から義援金が集まり、東京都の支援団体からは干し草1トンが届けられた。竹中さんは「悲しいことが多いけど、人とのつながりで助けられている。馬好きたちが集まる場所に戻るよう、この里山で生きていきたい」と話した。(柴田悠貴)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル