「鬼になる」と語った事故遺族 4年たち「笑顔」「幸せ」を投稿した

 東京・池袋で暴走した車により妻子を失った松永拓也さん(36)は最近、自身が楽しんでいる様子をSNSで発信するようになった。かつては「人前で笑えなくなった」と語っていた松永さん。19日で事故から4年。その間、どんな心境の変化があったのか。

 事故発生から半年ほど過ぎたころ、松永さんを元気づけようとした友人の誘いで食事に出かけたときのことだ。居酒屋で笑い合いながら話していると、見知らぬ女性客から話しかけられた。「事故の遺族の方ですよね。意外と笑うんですね」。悪意のこもったものではなかったが「強いショックを感じた」と松永さんは言う。

 事故後に加わった「関東交通犯罪遺族の会」のホームページに、少しほほえんで写った写真が掲載されると「よく笑えますね」と非難する匿名の長文メールが届いたこともあった。

 自分の笑顔を見ると、人はそう思うのか。人前で笑うことを避けるようになり、「無意識に『気の毒な被害者遺族』のイメージに自分を当てはめているような感覚だった」。

 そんな考えが変わったのは2…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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