「鬼滅」の禰豆子、聖地を案内 声優が「バスガイド」

 山梨県丹波山村を走る西東京バス(東京・八王子市)の車内に、アニメ「鬼滅の刃」禰豆子(ねずこ)役の声優、鬼頭明里さんのアナウンスが流れる。作品の「聖地」人気に着目した企画で、路線バスの利用者や村の知名度アップを狙う。ただ、今月下旬の予定は、新型コロナウイルスの感染拡大で延期も検討されている。

 鬼滅の刃の主人公、竈門炭治郎(かまどたんじろう)と禰豆子の出身地は雲取山(2017メートル)と設定されている。村にはその登山口があり、訪れるファンも多い。

 この人気にあやかって地元の魅力をアピールしようと、村ではアニメの声優による「バスガイド」を企画。同社も「二つ返事」で協力することになった。

 依頼したのは、禰豆子役の声優、鬼頭明里さん。鬼滅の刃以外にもアニメ「ラブライブ! 虹ケ咲学園スクールアイドル同好会」などに出演、歌手としても活躍している。

 声の収録は3月。村内に15カ所ある停留所の名前や由来、観光情報などを吹き込んだ。例えば、雲取山の登山口となる「鴨沢」では、「狼(おおかみ)が神の使いとして伝わる七ツ石神社への登山口はこちらです」と案内。ユニークな名前の「お祭」では、「平安時代、平将門がここで宴を開いたことが地名の由来とされています」と流れ、「丹波山温泉」では、温泉施設や特産物をPRする。

 企画した村総務課の寺崎美紅さんは「バスの乗客が減ると路線の存続にも関わる。利用者は『山梨の丹波山』ではなく『奥多摩』と思っている人も多く、村のことを知ってもらいたい」と話す。

 車内放送は、「奥多摩駅~丹波」(平日3、土曜・休日は1日6往復)「奥多摩駅~鴨(かも)沢西」(平日含め1日5往復)の2系統、山梨県内を走る際に流れる。4月下旬を予定したが、東京都に「まん延防止等重点措置」が12日に適用されたことを受け延期を検討している。(永沼仁)


Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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