80代の親が、ひきこもる50代の子供を支える「8050問題」。内閣府推計で40歳以上のひきこもりが61万人と推計される中、ひきこもり当事者とその家族のための支援団体が、ネット上で資金調達をするクラウドファンディング(CF)を始めた。
CFを始めたのは、ひきこもり支援の専門家らでつくる一般社団法人「OSDよりそいネットワーク」(東京都豊島区)。(O)親が、(S)死んだら、(D)どうしようという、ひきこもりの親の声を受け、平成27年に発足した。30年にわたり臨床心理士としてひきこもり当事者と、その家族を支えていた池田佳世さん(81)らが中心となって、相談者への専門的対応や、当事者と社会が繋がるための居場所作りなどを進めてきた。
OSDの馬場佳子共同代表によると、CFの目的は、主に2点。社会問題としての「8050問題」の周知と、中高年のひきこもりの自立を支援する活動資金集めだ。
OSDでは、ひきこもり当事者と家族に対するカウンセリングのほか、ファイナンシャルプランナーや社会保険労務士、弁護士や税理士、不動産鑑定士らが専門的な対応をしている。
また毎月、当事者や家族が、茶菓を食べながら交流できる「OSDサロン」を、安価(当事者200円、家族や支援者500円)な参加費で開催。CFは、こうしたOSDの活動資金のほか、自立を希望するひきこもり当事者の就労支援のため、ハローワークへ行く交通費や、就職活動に必要な費用を支援する方針。目標額は100万円。
馬場さんは「CFは初の試みですが、孤立しがちなひきこもり当事者とご家族のため、支援のプラットフォームを作りたい」としている。
https://camp-fire.jp/projects/view/194059
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Source : 国内 – Yahoo!ニュース