「10周年は難しい」? なら今を祝おう 平均75歳のバンドが公演

本井宏人

 岐阜県富加町のシルバーバンド「スコップ三味線&おったま芸人一座」が、結成5周年を記念し、3月に初の主催コンサートを町内で開く。平均75歳の高齢を逆手にとって、「まだまだがんばれるという喜びを、地域や仲間と分かち合いたい」と意気込んでいる。

 スコップ三味線は、ホームセンターで購入できるスコップを、フライ返しなどの調理用具をバチ代わりにしてたたき、音を出す。「足腰が弱ったお年寄りでも、いすに座って手軽に演奏でき、頭の体操にもなる」と、県内でも徐々に愛好者が増えている。

 「芸人一座」は2018年7月に結成された。今のメンバーは66~82歳の12人で、このうち10人が女性。町内や近隣の高齢者施設や保育園などを回り、月1度程度のペースで息の合った演奏を続けてきた。演奏の合間には、腹話術や手話ダンスなどメンバーの特技も披露してきた。

 今回の公演は、ファンから「今のメンバーが元気なうちに晴れ舞台を見たい」と声が上がったため。キャプテンの川嶋房子さん(79)は「特に結成時からの高齢メンバーには、10周年公演は難しいかもしれない。集大成のつもりで力を出し切りたい」と話す。

 「結成5周年コンサート」は、3月10日午後1時半から「タウンホールとみか」で。望郷じょんから、トルコ行進曲、ダンシング・ヒーローなど7曲を演奏する。ゲストとして町内の演舞グループ「半布里(はぶり)Jr.」などのステージもある。入場無料。(本井宏人)

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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