「粉末のMDMA」から見える“常習性”とは…
11月16日、東京・目黒区の自宅で、合成麻薬MDMAの粉末0.09グラムを所持していた疑いで、女優の沢尻エリカ容疑者(33)が逮捕された。
沢尻容疑者は逮捕後の取り調べに対して「薬物は10年以上前から、大麻やMDMA、LSD、コカインを使用していました」「有名人が薬物事件で逮捕されるたびに、私も危ないんじゃないかと注意していました」と話していることが分かった。
また、今回所持していたMDMAは「数週間前にイベント会場でもらいました」と話し、「家族と仕事の関係者には大変な迷惑をかけました。大変申し訳なく思っています」と反省の言葉も述べているという。
今回、沢尻容疑者の自宅から見つかったのは、2つのカプセル。このうち1つの中身がMDMAだと確認された。
専門家は、この“2つのカプセル”から沢尻容疑者の“常習性”が見えるという。
「直撃LIVEグッディ!」のスタジオで解説した。
広瀬フィールドキャスター:
沢尻容疑者が所持していたMDMAとはどういった薬物なのか?薬物に詳しい法科学研究センター雨宮正欣さんに伺いました。
MDMAは錠剤で、覚醒剤やコカインとは形状が違います。しかし覚醒剤と構造は類似していて、興奮作用や幻覚作用があります。粗悪品などに多いそうですが、中毒死の危険もある非常に危険なものです。
MDMAは錠剤が一番流通していて、注射などを使用しないことから罪の意識が低く、仲間と飲んで騒ぐという使用傾向から別名“クラブドラッグ”と呼ばれています。
吉川祐二氏(元警視庁刑事):
MDMAの錠剤は直径1cmにも満たないもので、そこには星印やキャラクターのマークなど、様々な刻印がされています。見た目だけでなく、1錠が4000円程度で購入できてしまうので、若い人が手を出しやすい。本当に怖いものです。
安藤優子:
写真を見ると、色もピンクや黄色、青色なんですね。こういう色のお菓子やラムネがありますし、そういうところでとっつきやすいのかもしれません。薬物に入っていくきっかけになるということで、一説には“ゲートウェイドラッグ”とも呼ばれるそうですね。
広瀬フィールドキャスター:
しかし今回、沢尻容疑者が所持していたものは錠剤ではなく、カプセルでした。粉末のMDMAがカプセルに入っていたということですが、その意味を雨宮さんはこのように分析します。
<MDMA “粉末”の意味>
・MDMAの錠剤は、成形するためにMDMA以外の成分が多く使われている
・雨宮さんは「粉末は純度ほぼ100%のMDMAという可能性がある。粉末のMDMAを手に入れるルートを持っていることは珍しい」→MDMAの所持形態を考えると、初心者とは思えないという
広瀬フィールドキャスター:
吉川さんは、雨宮さんの考えとはまた別の意味があるということですが?
吉川祐二氏(元警視庁刑事):
はい。今回の粉末がどのような粉末であったか、警察側から発表はされていません。雨宮先生がおっしゃるような純度100%の粉末である可能性と、場合によっては錠剤をつぶしてカプセルの中に入れて持っていた可能性とが考えられます。錠剤であると、街を歩いている警察官であっても見た瞬間にMDMAだってわかるわけです。それを避けるためにカプセルにして持っていた可能性も考えられます。
広瀬フィールドキャスター:
沢尻容疑者が所持していた薬物はカプセル2錠。そのうち1錠がMDMAだと判定が出て逮捕されました。わずか2錠、少量しか持っていなかったことにも、意味があると吉川さんは言います。
<“2錠”の意味>
・元警視庁刑事・吉川祐二氏は「沢尻容疑者は意図的に違法薬物の所持する量を減らしていたのでは」と分析。
・考えられる理由としては…
(1)少量であればあるほど自宅などで隠しやすい
(2) 自身の適量を知っている
(3) 密売ルート・購入方法を熟知している
→薬物に関して知識があり、常習性が非常に高い可能性がある
吉川祐二氏(元警視庁刑事):
警察の捜査が入るということを前提にやっていると言うと変ですけど、少量だったらすぐに消費できるという考えはあったと思います。また、少ししか仕入れないということは、いつでも自分は購入できるという感覚があった。量を抑制できる、使い分けることができるということは、ある意味常習者であると言えます。「今日はこのくらいにしとこう」ということが自分の感覚でできるとしたならば、常習者の域に入っていると言えると思います。
沢尻容疑者が逮捕されたことについて、グッディ!のスタジオでは…
倉田大誠アナウンサー:
普段、軍地さんは沢尻容疑者とお食事などされていたそうですが…
軍地彩弓(編集者):
すごく派手・華やかな部分と、臆病な部分、両方持っていて。知っている人の中ではすごくはじけるんですけど、知らない人に対してはすごく閉ざしているようなところがあって、最近ちょっとはじけてるな、エリカ派手だねって周りで心配はしていたんですけど…飲みが激しいというところがあったのは事実で。でもそれは彼女が、大河ドラマの大役というプレッシャーを跳ね返すためのことだと周りは見ていたので、こういうことになってすごく残念です。どん底を味わって、それでどれだけ周りの人に支えられてここまで来たのかっていう、その思いも痛いほど本人が分かっているはずで、それでも(薬物を)やめられなかったのかと。信じて来た周りは、本当につらい…という思いですね。
高橋克実:
(2005年に沢尻容疑者が主演した映画)『パッチギ!』を見た時は、すごい人だなと思っていて。日本人の女優さんの中でもインパクトがあるというか…そういう人がこういう風になるのは、単純にもったいないなと思いますね。
安藤優子:
ものすごく才能あふれる沢尻容疑者だけに、本当に「もったいない、残念」の一言に尽きると思います。
Source : 国内 – Yahoo!ニュース
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