「3期まで」と掲げたのに4選へ マニフェスト大賞の愛知県小牧市長

 日本最大の政策コンテスト「マニフェスト大賞」の優秀賞に選ばれた愛知県小牧市の山下史守朗(しずお)市長(47)=3期目=が受賞発表後、「任期は3期12年」としていたマニフェストに反して4選への立候補の意向を示している。賞を贈った側は「非常に残念」としている。

 地方自治の優れた取り組みを紹介するマニフェスト大賞は、早稲田大学マニフェスト研究所(マニ研)などで作る実行委員会が主催。審査委員長は元三重県知事北川正恭早大名誉教授。17回目の今年は首長や議員など8分野が設けられ、全国から計3133件の応募があった。

 受賞発表は10月7日。選ばれた40件のうち、山下市長には新設されたローカル・マニフェスト大賞の首長の部で優秀賞が贈られた。「計画策定における市長の権限と責任を明確にし、マニフェストを市の計画に反映させる仕組みを構築した」などと評価された。

 山下市長は2011年、「任期は3期12年」をマニフェストの重点項目に掲げ、5選をめざした現職の多選を再三批判して初当選した。当選後は議会で否決されたものの、多選自粛条例案まで提案していた。

 だが来年2月投開票の市長選に向け、11月5日付の地元紙で「立候補の意向を固めた」と報じられた。朝日新聞の取材にも立候補の意向を認め、「市政に責任がある。会見ですべて話す」などと話し、月内に出馬会見を開く考えを示した。

 マニ研の中村健事務局長は11日の表彰式を前に取材に応じ、「マニフェストを市長ご自身が破って4期目に立候補されることは非常に残念。市民への説明責任は十分に果たされなければならないと考える」などと回答した。賞の選考では3期目までの取り組みを審査対象としたとして「賞の取り下げはない」としている。(土井良典)

■元三重県知事の北川正恭審査…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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