値上がりの見込みのない土地を売りつける「原野商法」。1970年~80年代に社会問題となったが、最近、かつて被害に遭った人が「土地を買い取る」などと持ちかけられ、手数料名目で金をだまし取られる「二次被害」が相次いでいる。約200万円と土地をだまし取られた静岡県島田市の70代の男性が取材に応じ、巧妙な手口を語った。
「島田市内に土地を持ってますよね。売ってくれませんか」
2018年9月中旬、男性の自宅に「新日本不動産」の社員を名乗る男から電話があった。
男性は08年、「値上がりが期待できる」などと言われ、島田市内の宅地(約260平方メートル)を約600万円で購入したが、値段は一向に上がらなかった。土地は買い手が見つからず、悩んでいた。
数日後に訪ねてきた男は30歳前後とみられ、スーツにネクタイ姿で「ピシッとした印象」。最初はパンフレットだけ渡され、会社のホームページも確認できた。低姿勢な男の態度にも好感が持てた。
次に訪れた際には、営業部室長…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル