大阪府出身で昨年11月に70歳で急逝した大森一樹(かずき)監督の作品が3月、大阪の映画祭や映画館で相次いで追悼上映される。自主制作映画から大手会社の娯楽作品まで、「8ミリ映画小僧」だった大森監督が手がけた幅広い多彩な作品に触れられる。
エルセラーンホール(大阪市北区)で3月5日に開かれる「おおさかシネマフェスティバル2023」では、大森監督が自主制作した2作品のデジタルリマスター版を続けて上映。追悼トークショーもある。
このうち「暗くなるまで待てない!」は、大森監督が京都府立医大に在学していた1975年、映画好きが縁で知り合った学外の仲間らと、「8ミリ映画づくり」を題材に撮った作品だ。
シネマフェスの実行委員長で映画評論家の高橋聰(さとし)さん(76)=大阪市=は当時、撮影を担当した。そもそもこのシネマフェスは、大森監督らと「映画ファンのための映画まつりを」と70年代に始めたもの。
「今回もあいさつを」と昨秋電話をし、快諾を受けてから間もない悲報だった。高橋さんは「一緒に映画を撮っていて楽しかった。自分の好きなことをやりながらも仲間を引っ張る力があった」と振り返る。
もう1作品は「明るくなるま…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル