東京五輪・パラリンピックをめぐる汚職事件で、大会組織委員会の元理事・高橋治之容疑者（78）=受託収賄容疑で逮捕=が、大会スポンサーだった紳士服大手「AOKIホールディングス」側から公式ライセンス商品の承認をめぐる依頼を受けた後、広告大手「電通」から出向していた組織委の担当局長をAOKIに紹介していたことが、関係者への取材で分かった。
スポンサー契約でも、募集業務を担う電通側に、選定前に「AOKIに決まっている」と伝達。高橋元理事は電通の元専務で、東京地検特捜部は人脈をいかして様々な働きかけをしたとみて調べている。
高橋元理事は、AOKI前会長・青木拡憲（ひろのり）容疑者（83）=贈賄容疑で逮捕=らから①スポンサーへの選定②公式商品の速やかな承認③五輪延期に伴う追加スポンサー料（協賛金）の減免などで便宜を受けたいという依頼を受け、見返りに計5100万円の賄賂を受け取ったとして逮捕された。
関係者によると、スポンサー契約について、高橋元理事は2017年1月に青木前会長らと面会した際、組織委が契約する3ランクのスポンサー中では最下位の「オフィシャルサポーター」への就任を提案し、応諾の返事を受けた。
AOKI側「なかなか承認が下りない」と相談
組織委は電通を「マーケティ…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル