斎藤徹
コンビニエンスストアで勤務中、高齢者に声かけして詐欺被害を防いだ福島県須賀川市の高校2年生に、郡山署から感謝状が贈られた。
父親が経営する郡山市中心部のコンビニ「セブンイレブン開成4丁目店」でアルバイトをしていた相原勝理(しょうり)さん(17)は12月18日午後2時半過ぎ、レジの前で困った様子の80代男性に気づいた。「どうしましたか?」と丁寧に声をかけると「電子マネー6万5千円分がほしい」。ただ、男性は電子マネーがどんなものかも理解していなかった。
プライバシーに配慮しつつさらに尋ねると、男性はこう説明した。パソコンがフリーズし、画面に出た番号に電話をかけると、片言の日本語を話す相手から、パソコン修理のため電子マネーを購入するよう指示された――。相原さんは「これは詐欺だ」と察知し、近くの交番に届けるよう男性に促した。郡山署の調べでは、典型的な「サポート詐欺」だった。
郡山市内の高校に通い、1年生の時からコンビニで働いている相原さん。普段心がけているのは、困っているお客に積極的に声かけすることだ。サポート詐欺被害が起きていることはネットや警察からの情報で知っていた。詐欺の可能性がある場合は、「それは詐欺かもしれません」と率直に指摘してきた。
相原さんは12月26日、郡山署で遠藤勉署長から感謝状を贈られた。「いつも店でしていることをしただけですが、声かけ一つで被害が防げたのならうれしいです」と話した。「これからもお客様とのコミュニケーションを大事にしながら接客していきたいです」(斎藤徹)
有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Leave a Comment