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政府が新型コロナウイルス対策として期待を寄せる接触確認アプリ『COCOA』が、19日でサービス開始から2カ月を迎えました。アプリのダウンロード数は1390万件を超えていますが、肝心の“陽性者の登録”が思うように進んでいません。 『COCOA』は、利用者同士が1メートル以内で15分以上接触すると、ブルートゥースと呼ばれる無線機能を使って、相手のデータを互いに記録する仕組みです。新型コロナウイルスへの感染が判明した場合、本人がアプリから『陽性の登録』を行うことで相手に“濃厚接触の疑い”が通知されます。つまり、感染した人が自ら陽性の登録をして初めて、効果を発揮します。しかし、6月19日以降の全国の感染者が3万9364人に上る一方で、アプリに陽性の登録をした人は19日午後5時時点で、わずか311人にとどまっています。 実際に感染した男性に話を聞くと、登録したくてもできない実情が見えてきました。陽性の登録には、なりすましを防ぐため、保健所から発行される『処理番号』を入力する必要があります。しかし、大阪市の男性のもとに番号が送られてきたのは、陽性の判明から4日後、自宅での療養が終わった翌日でした。
8月上旬に陽性を確認・大阪市の男性(28):「その場で(陽性を)登録したが、今から(接触者を)洗い出してもなと思いました」 処理番号が発行されなかったケースもあります。
7月下旬に陽性を確認・東京都新宿区の男性(30代):「『改めて(番号が)発行されるので、連絡をお待ち下さい』ということだったので、とりあえず保健所からの連絡を待っていたんですけど、結局、今の時点でまだ番号が頂けていない状態」
感染が判明した7月下旬当時、保健所の担当者からは「感染者が増えている状態で、色んなことが追い付いていない」と説明されたといいます。新宿区保健所に問い合わせたところ、「個別の事例については、確認できない。現在は問題なく番号を発行できるようになっている」と返答がありました。 名古屋市のケースでは、アプリの運用が現場に徹底されていない状況もありました。
7月下旬に陽性を確認・名古屋市の男性(40代):「『(保健所からは)ちょっとわかりません』という回答でした。アプリ自体も知らないし、登録の手続きに関しても知らない。正直すごく残念な気持ちになりました」 また、不具合とみられる現象も起きています。実際に利用していた番組スタッフのもとに「COVID-19にさらされた可能性があります」と通知が届きましたが、アプリの確認画面を開くと「陽性者との接触は確認されませんでした」と表示されました。ただ、アプリには、陽性者との接触を示す記録が残されています。この現象について問い合わせたところ、厚生労働省は「現在、調査中」としています。
西村康稔新型コロナ担当大臣:「(Q.保健所から番号通知を受けてない人や、通知が遅かったという人もいるが、アプリの実効性に影響は?)保健所も十分に対応しきれていない部分もあるようで、まだ万全の状況ではないと思う。改善できる点はしっかりと改善していきたい」 政府からの委託で『COCOA』を開発した会社がインタビューに応じました。
『パーソルプロセス&テクノロジー』横道浩一社長:「(Q.感染拡大防止の効果は?)アプリ自体は非常に安心してお使い頂けるもの。1人でも多くの方が使うことで、感染拡大の防止にお役立てできる」「(Q.効果高めるために必要なことは?)利用される方々の声は常に、良いものも悪いものも真摯に受け止めて、生かしていこうと考えている。ただ、社会全体が初めてのことなので、1個ずつ課題改善していくしかない。そうしたら、絶対良くなるんじゃないか」
Source : 国内 – Yahoo!ニュース
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