【まとめ】地域全体で休校、積極的に検討を(25日)

 中国の湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルスによる肺炎の感染が日本国内でも拡大しています。新型コロナウイルスに関するニュースをタイムラインでまとめています。

学校の休校、地域全体で検討を(25日)

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、文部科学省は25日、ある自治体の学校で感染者が出た場合、感染者がいない周辺地域の学校も積極的に臨時休校を検討するよう求める通知を、全国の都道府県教育委員会などに出した。感染者と濃厚接触したと認定された児童生徒は、接触日から2週間の出席停止とする目安も示した。

 学校の臨時休校は、通常は自治体や学校法人などの設置者が決める。北海道や千葉市で児童や教師の感染が相次いで判明したことを受けて、国が対応方針の基準を示すことにした。

日経平均は大幅安

 25日の東京株式市場で、日経平均株価は前週末終値より781円33銭(3・34%)安い2万2605円41銭で取引を終えた。終値としては約4カ月ぶりの安値水準で、下落幅は今年に入って最大となった。午前の取引時間中には下げ幅が1千円を超える場面もあった。新型肺炎の感染が中国以外にも広がっていることで、世界経済の先行きへの警戒感が一気に強まり、前日の米株式市場などで株安の連鎖が起きた流れを受けた。

新たに13人が感染 クルーズ船の検疫官も(24日)

 新型コロナウイルスについて、国内では24日午後11時現在、新たに13人の感染が確認された。自治体別では北海道4人、東京都3人、神奈川県1人、石川県2人、熊本県1人。集団感染が起きた大型クルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号で検疫業務などをした厚生労働省の職員と検疫官の計2人の感染も判明した。

 北海道や札幌市などの発表によると、道内では札幌市の70代女性と50代男性、北見市の20代女性、石狩振興局管内の50代男性の計4人の感染が確認された。石狩振興局管内の男性は江別市の公立学校教員で、市は男性が勤務する学校を3月6日まで休校にする。

 東京都では、新たに30代~50代の会社員男性3人の感染が確認された。いずれも発熱の症状が出ているが、重症ではないという。

 神奈川県で感染が確認されたのは、鎌倉保健福祉事務所管内(鎌倉市、逗子市、三浦市、葉山町)に住む50代の男性会社員。渡航歴はなく、これまでに判明している感染経路との関わりも確認できていないという。

 石川県は、医療従事者の50代の女性と60代の男性会社員の計2人が感染したと発表。女性は、すでに感染が判明している男性県職員が受診した医療機関に勤務しているという。男性会社員は命に別条はないが、重症という。熊本市は同市東区に住む50代の男性が感染したと発表した。

 厚労省の40代男性職員は、すでに感染が確認された職員2人とともに業務をしていた。15日に船に入り、23日にだるさや寒気を感じて検査を受けた。50代の男性検疫官は、船が入港した3日から検疫業務に携わり、18日からだるさを感じて22日に入院していた。いずれも業務中はマスクと手袋を着けており、症状は重くないという。

 一方、これまでに感染が判明した人の仕事も明らかになってきた。相模原市は24日、新型コロナウイルスの感染が22日にわかった相模原市の50代の男性が、JR相模原駅(同市中央区)に勤務する駅員だったと発表した。

 発表によると、この50代の男性社員は16日に発熱して体調不良を訴え、17日から出社していなかった。普段は接客業務は担当していないが、16日午後は臨時で30分間ほど、相模線の原当麻(はらたいま)駅のホームで安全確認業務をした。

 また、感染が23日に判明していた北海道愛別町の70代男性が、町内の幼稚園と小中学校を巡回するスクールバスの運転手だったこともわかった。町によると、バスの利用者は計20人。男性は医療機関を受診した21日まで運転をしていたという。町は25日は休園、休校する。

 感染者が確認された熊本市は、児童や生徒、教職員らの感染が確認された場合、学校保健安全法に基づき、市立の小中学校などを2週間の臨時休校とすることを決めた。

69人の感染確認 北海道では小学校の給食配膳員も(23日)

 新型コロナウイルスについて、国内では23日(午後9時現在)、新たに69人の感染が確認された。このうち57人は大型クルーズ船の乗員と乗客だった。

 北海道では、20~80代の男女8人の感染が確認され、このうち20代の女性1人が重篤で、人工呼吸器をつけているという。女性は学生で海外渡航歴はない。この8人とは別に札幌市で70代の男性会社員の感染も判明したが、海外渡航歴や発症者との接触は確認されていない。また、江別市は、22日に感染が確認された同市の50代女性が、市内の小学校の給食配膳員だったと発表した。児童との接触はなかったという。

 千葉県では、東京都内に勤務する40代の男性会社員の感染が明らかになった。12日に関節痛や筋肉痛などの症状が出はじめた後も、都内で勤務したり広島県や岐阜県に出張したりしており、県は感染経路や濃厚接触者の調査を進めている。

 名古屋市に住む70代の男女2人も感染が判明した。市によると、2人は米・ハワイから帰国後に感染が確認された60代女性と同じ屋内施設を利用していたが、濃厚接触はしていないという。

クルーズ船の「陰性」客、下船後に陽性確認(22日)

 新型コロナウイルスについて、国内では22日(午後10時現在)、新たに26人の感染が確認された。

 東京都によると、都内の介護老人保健施設に勤務する60代男性の感染がわかった。男性は施設の利用者を送迎する運転手。介護に関わってはいないというが、保健所は施設に対し、消毒作業をするよう指示したという。

 千葉市では、市立中学校の60代女性教諭が感染したことがわかった。市教委は勤務していた学校を連休明けの25、26日、臨時休校にすると決めた。北海道では広い範囲で計9人の感染がわかった。

 栃木県は県南在住の60代の無職女性1人が新型コロナウイルスに感染したと発表。女性はダイヤモンド・プリンセス号に乗船し、PCR検査で陰性だったため、19日に下船して自宅に戻っていた。陰性と診断されて下船した乗客の感染が確認されたのは国内で初めて。

「イベント開催の必要性、検討を」 新型肺炎で厚労省(20日)

 新型コロナウイルスの感染拡大にともない、国内でイベントの中止などが相次いでいることを受け、厚生労働省は20日、「開催の必要性を改めて検討するようお願いする」などとする声明を出した。一律に自粛を要請することは見送ったが、感染の広がりなどによって今後見直すとしている。

クルーズ船、乗客の80代男女死亡(20日)

 新型コロナウイルスの集団感染が起きた大型クルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号について、厚生労働省は20日、乗客の日本人2人が死亡したと発表した。神奈川県の80代男性と東京都の80代女性で、いずれも新型ウイルスに感染していた。クルーズ船の乗客が死亡したのは初めて。

拡大する乗客の下船が続く大型クルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号=2020年2月20日午前10時45分、横浜市の大黒ふ頭、朝日新聞社ヘリから、山本裕之撮影

クルーズ船で下船開始(19日)

 新型コロナウイルスの集団感染が起きた大型クルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号で、ウイルス検査で感染が確認されず、症状のない乗客の下船が19日始まった。初日は検査が早かった高齢者を中心に443人が帰途についた。

拡大する大型クルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号から下船する乗客=2020年2月19日午前11時19分、横浜港・大黒ふ頭、朝日新聞社ヘリから、山本裕之撮影

東大は受験不可、大学入試対応分かれる

 東京大はホームページで受験生向けに「罹患(りかん)者は本学の入学試験を受験できない」との方針を示している。追試は予定していないが、広報担当者は「今後の状況をみながら必要があれば対応を考える」。一方、東工大は追試を実施。佐賀大は一部の学部を除き、センター試験などで対応する。

WHO「8割は軽症、致死率2%」(18日)

 WHOのテドロス・アダノム事務局長は今回のコロナウイルスによる肺炎について、「重症急性呼吸器症候群(SARS)や中東呼吸器症候群(MERS)ほど致命的ではないようだ」と指摘。80%以上の患者は軽い病状で回復しており、肺炎や呼吸困難など重症になるのは14%程度、呼吸器不全、敗血症性ショック、多臓器不全などで重篤になるのは5%程度、致死率は2%とした。

受診目安を示す(17日)

 政府の専門家会議(座長=脇田隆字・国立感染症研究所長)は17日、医療機関の受診の目安をまとめた。発熱など風邪の症状が4日以上続く場合は、各地の保健所に設置されている「帰国者・接触者相談センター」に相談し、センターが指定する医療機関で受診するよう求めている。

 目安によると、発熱など風邪の症状があればまずは学校や会社を休み、外出を控えるように求めた。そのうえで、風邪の症状や37・5度以上の発熱が4日以上続く時は、相談センターに相談する。強いだるさや息苦しさがある時はすぐに相談する。

政府のチャーター機第5便、羽田に到着(17日)

 帰国を希望する湖北省在留の日本人と中国籍の配偶者ら計65人を乗せた日本政府のチャーター機第5便が17日午前、羽田空港に到着した。第5便を含め、チャーター機での帰国者は計828人になった。政府は今回の派遣で、帰国支援を一区切りとする方針。

新型コロナ、和歌山の医師が感染(13日)

 和歌山県は13日、同県湯浅町の済生会有田病院に勤める50代の日本人男性外科医が新型コロナウイルスに感染していたと発表した。

新型肺炎、国内初の死者(13日)

 厚生労働省は13日、新型コロナウイルスに感染した神奈川県の80代の日本人女性が亡くなったと発表した。新型ウイルスの感染者の国内の死亡例は初めて。

第1便で帰国の宿泊者、全員陰性 帰宅始まる(12日)

 中国・武漢市からチャーター機の第1便で帰国し、千葉県の「勝浦ホテル三日月」などに滞在していた197人の帰宅が12日夜、始まった。経過観察期間(12・5日)を終え、11日に新型コロナウイルスの検査を受けたところ、全員が陰性だった。

拡大する武漢からの帰国者を乗せ、ホテルを出発するバス。市民らが「おつかれ様でした」などと書かれた横断幕を掲げ、見送った=2020年2月12日午後7時2分、千葉県勝浦市、福留庸友撮影

中国での死者1千人超える(11日)

 中国の国家衛生健康委員会は11日、中国本土の死者が計1016人に達したと発表した。最初の死者が確認されてから約1カ月で、死者が1千人を超えた。また、新たに2478人の感染が確認され、感染者は計4万2638人になった。

武漢で60代の邦人男性死亡(8日)

 外務省は8日、新型コロナウイルスによる肺炎が発生した中国・武漢市(湖北省)で、重度の肺炎を発症して入院していた60代の日本人男性が死亡したと発表した。入院先の医療機関から、日本国大使館に連絡があったという。

拡大する中国疾病対策センターが公開した新型コロナウイルスの電子顕微鏡写真

クルーズ船、10人感染(5日)

 横浜港沖に停泊中の大型クルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号について、加藤勝信・厚生労働相は5日、乗客乗員のうち10人から新型コロナウイルスの感染が確認されたと発表した。国内で集団感染が確認されたのは初めて。

クルーズ船、横浜港に着岸せず再検疫(2月3日)

 香港政府は1日深夜、横浜から大型クルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号に乗って香港に帰国した男性(80)から新型コロナウイルスによる肺炎が確認されたと発表した。船は3日夜、横浜市鶴見区の横浜港・大黒ふ頭沖に到着し、着岸しないまま停泊。厚生労働省は同日夜、船内で乗客乗員約3500人の検疫を始めた。発熱などの症状がある人がいるという。

拡大する横浜港・大黒ふ頭の沖合に停船し、検疫に備える大型クルーズ船=2020年2月3日午後8時2分、横浜市、越田省吾撮影

TDRも対応(1月31日)

 東京ディズニーリゾート(TDR)を運営するオリエンタルランドは31日、ミッキーマウスなどのキャラクターが園内で来場者と触れ合う機会を当面の間、減らすことを決めた。感染症対策でこうした措置を取るのは、1983年の開園以来初めてだという。

WHOが「緊急事態」を宣言(31日)

 世界保健機関(WHO、本部スイス・ジュネーブ)は30日に専門家委員会による緊急会合を開き、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言した。

拡大する新型コロナウイルスについて、緊急事態を宣言するWHOのテドロス・アダノム事務局長(右)=30日、スイス・ジュネーブ、河原田慎一撮影

千葉のホテルで帰国者を受け入れ(30日)

 中国・武漢市(湖北省)から帰国した約200人が29日、千葉県勝浦市の「勝浦ホテル三日月」に経過観察のため、一時滞在することになった。

日本人乗せたチャーター機が第1便到着(29日)

 新型コロナウイルスによる肺炎が発生した中国・武漢市にいる日本人を帰国させる目的で、日本政府が派遣した民間チャーター機の第1便が29日午前、羽田空港に着き、206人が帰国した。30~50代の男性3人と代の女性1人の計4人が東京都大田区の病院に搬送された。

拡大する武漢から到着したチャーター機=2020年1月29日午前8時43分、羽田空港、高橋雄大撮影

新型肺炎、死者100人超える(28日)

 湖北省政府は28日、死者が100人に達したと発表した。首都・北京でも27日に初めて死者1人が確認され、全土の死亡者数は少なくとも106人に達した。

新型肺炎、指定感染症に閣議決定(28日)

 政府は28日、新型コロナウイルスによる感染症について、感染症法上の指定感染症に指定する政令を閣議決定した。2月7日に施行される。指定は2014年の中東呼吸器症候群(MERS)以来、5例目。

首相「希望者全員をチャーター機で帰国」(26日)

 新型コロナウイルスによる肺炎の広がりを受け、安倍晋三首相は26日夕、首相公邸で記者団の取材に応じた。民間のチャーター機などを使い、武漢に在留している日本人で、希望する人を全員、帰国させる方針を示した。

武漢で航空便や鉄道の運行を停止(23日)

 武漢市は市内全域の交通機関に加え、同市を出発する航空便や鉄道の運行を停止した。駅や高速道路を閉鎖し、1千万人を超える市民に実質的な移動制限をかける異例の措置。

拡大する中国湖北省武漢市の漢口駅で23日、入り口を警備する警察=AP

新型コロナウイルス、日本でも初の陽性(16日)

 武漢市から帰国後に肺炎の症状で入院していた神奈川県内の30代男性を調べたところ、ウイルスの陽性反応が出たと厚生労働省が発表。国内で患者が確認されたのは初めて。

武漢で初の死者(11日)

 湖北省武漢市当局が、61歳の男性患者が死亡したと発表。肺炎が拡大した昨年12月以降、死者が出たのは初めて。

新型コロナウイルスを検出(2020年1月9日)

 中国中央テレビのニュースサイトが、専門家グループが新型コロナウイルスを検出したことを伝える。

拡大する新型コロナウイルスによる肺炎患者が出入りしていた海鮮市場。現在閉鎖されている=中国湖北省武漢市、AFP時事

中国・武漢で原因不明の肺炎(2019年12月31日)

 中国湖北省武漢市で原因不明のウイルス性肺炎の発症が相次いでいる。同市当局の12月31日の発表によると、これまでに27人の症例が確認され、うち7人が重体という。中国政府が専門チームを現地に派遣し、感染経路などを調べている。同市によると、患者の多くは市内中心部の海鮮市場の店主らで、発熱や呼吸困難などの症状を訴えているという。


Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

Japonologie:
Leave a Comment