【タイムライン速報】「10年前の震災が頭をよぎった」

 13日午後11時8分ごろ、福島県沖を震源とする地震があり、最大震度6強を観測しました。気象庁によると若干の海面変動の可能性はあるが、津波の被害の心配はないとしています。震度6強を観測したのは、宮城県蔵王町、福島県の国見町、相馬市、新地町。被害状況や政府・自治体の動きなどを、時系列のタイムラインでお伝えします。

01:58

菅首相「今のところ大きな被害報告ない」

 東北地方で震度6強の地震が観測されたことを受け、菅義偉首相は14日午前2時ごろ、首相官邸で記者団の取材に応じた。人の被害について「確認中だが、今のところ大きな(被害の)報告はない」と述べた。

 このほか、首相は「津波の心配はない。原子力関係でも異常の報告はない。すべて正常だ」と強調。「人命第一に今後もしっかり対応していきたい」と述べ、14日午前9時から関係閣僚による会議を開く方針を示した。住民に対しては、「深夜なのでとにかく出歩かないで、余震に備えて頂きたい」と呼びかけた。

01:50

「地震でものが落ちて燃えた」宮城・塩釜で火災

 13日午後11時20分ごろ、宮城県塩釜市松陽台2丁目の県営住宅から出火し、5階の一室が燃えた。当時、居室には夫婦がいたが、避難してけがはなかったという。県警塩釜署によると、「地震でものが落ちて燃えた」と話しているという。延焼などもなく、詳しい出火原因を調べている。

01:30

南相馬市、体育館の避難所に80人

 福島県相馬市は13日深夜、「スポーツアリーナそうま」の第1体育館、第2体育館を避難所として開設した。市によると、14日午前1時現在、約80人が避難している。市内では大きな倒壊や被害は確認されていない。新型コロナウイルスの感染症対策をとっている。

00:40

福島でけがの通報が複数

 福島県の伊達地方消防組合消防本部によると地震後、けがによる救急の通報が伊達市で4件、桑折町で2件あった。このうち桑折町では85歳の男性がたんすの下敷きになったが、軽傷だという。

拡大する地震の揺れで上層階から落下したとみられる室外機=14日午前0時19分、福島市、小手川太朗撮影

00:40

福島県広野町役場で水漏れが発生

 福島県広野町役場によると、14日午前0時40分現在、役場内で水漏れが発生し、復旧作業中という。原因は確認中。

00:20

福島第一原発「異常なし」 政府関係者

 福島県の東京電力福島第一原発について政府関係者は14日、原子力規制庁からの報告として、「異常が無いことを確認した」と明らかにした。

00:15

福島の「Jヴィレッジ」、建物に複数のひび

 震度6弱を記録した福島県楢葉町。県警双葉署と双葉地方広域市町村圏組合消防本部の楢葉分署によると、14日午前0時現在で被害の報告は入っていない。

 町内にある複合施設「Jヴィレッジ」によると、建物に複数のひびができたが、人的被害の報告はないという。

00:20

「震災後にできた免震構造だが、横揺れすごかった」

 震度6強を観測した福島県新地町の渡辺病院で当直警備をしていた森浩明さん(60)は、仮眠中に揺れに襲われた。「震災後にできた免震構造の建物だが、横揺れがすごかった」

 エレベーターが停止し、5階まで歩いて見回ったところ、テレビが倒れたり、蛍光灯が落ちたりしていたが、けが人や建物の被害は確認されていないという。10年前の東日本大震災では相馬市の自宅が全壊した。「もうみんな安心していたが、まさかこんなに大きな地震がくるとは」

拡大する地震の揺れで外壁が崩落したビル=2021年2月14日午前0時4分、福島県郡山市虎丸町、田中基之撮影

商品が散乱「レジも吹っ飛んだ」

 福島県沖を震源とする最大震度6強の地震の影響で、福島県国見町の道の駅「国見あつかしの郷」では店内に商品が散乱し、足の踏み場もない状態だという。男性従業員は「レジも吹っ飛んでいるような感じ。施設内のコンビニでは、割れた酒のびんで従業員が切り傷を負った」と話した。

常磐道で土砂崩れが発生

 福島県警高速隊によると、常磐道の相馬インターと新地インターの間で土砂崩れが発生。上下線で車が滞留しているという。土砂に車が巻きこまれていないか、人的被害が出ていないかを確認中という。

00:15

福島県桑折町の職員「被害情報は入っていない」

 震度6弱を記録した福島県桑折町の町総務課職員は電話取材に「ものすごく揺れました」と話した。「いま被害状況の情報を集めているが、建物や人的被害は入ってきていない」という。

拡大する余震が続く中、棚から落ちた商品を片付けるコンビニエンスストアの店員=2021年2月13日午後11時39分、福島県南相馬市原町区、佐々木達也撮影

00:10

福島・双葉消防「人的被害の確認はなし」

 双葉地方広域市町村圏組合消防本部(福島県楢葉町)によると、14日午前0時10分現在、管内で人的被害は確認されていない。落石や電線の断線、水漏れは複数箇所で確認されている。道路の寸断は確認されていないという。

拡大する地震の揺れで、朝日新聞福島総局内で落ちた時計。ガラスが割れて発生時刻のまま止まっている=福島市舟場町、力丸祥子撮影

00:01

加藤官房長官が臨時会見

 加藤勝信官房長官が14日午前0時すぎから、首相官邸で臨時の記者会見を開いた。

00:00

東北と関東の92万戸で停電

 東北地方と関東地方の計約92万6千戸で停電が起きている。東北電力の停電情報サイトによれば、14日午前0時現在、岩手県で約2万1200戸、宮城県で約7200戸、福島県で約6万2300戸、新潟県で約300戸が停電。東京電力パワーグリッドによると、関東地方の1都6県と山梨、静岡両県で14日午前0時現在、計83万5460戸で停電が起きている。

拡大する地震の影響による停電で消えた国道123号の信号機=2021年2月13日午後11時53分、宇都宮市、津布楽洋一撮影

女川原発で異常は確認されておらず

 東北電力の広報によると運転停止中の女川原発(宮城県石巻市、女川町)で異常は確認されていないという。

福島市役所の警備員「10年前の震災が頭よぎった」

 震度6弱を観測した福島市役所の1階にいた警備員は、激しい地震の揺れに「心臓が止まるかと思った」という。「免震構造のためか、グラングランと横揺れがつづき、10年前の東日本大震災のことが頭をよぎった」と話した。

23:47

福島駅前のホテル、宿泊客はロビーに

拡大する水浸しになったJR福島駅の改札口=2021年2月14日午前0時4分、福島市、小手川太朗撮影

 震度6弱の揺れに見舞われた福島駅前のホテルでは地震の後、宿泊客が1階のロビーに集まってきた。エレベーターは止まっているが、従業員に「余震もあるから高層階にいたくない」と不安を漏らしたという。

23:41

JR東海、東京―掛川間で一時運転見合わせ

 JR東海によると、地震の影響で東京―掛川間の上下線で運転を一事見合わせた。地震防災システムが作動し、安全確保のため送電を停止。13日午後11時22分に送電を再開した上で、41分に運転を再開した。

23:31

NTTが「災害用伝言ダイヤル(171)」開始

 福島県と宮城県で最大で震度6強を観測した地震を受けて、NTT東日本とNTT西日本は、被災地の家族や知人らの安否を確認できる「災害用伝言ダイヤル(171)」と「災害用伝言板(web171)」の運用を開始した。「171」は全国の加入電話や携帯電話などから伝言の録音や再生ができる。web171はインターネットに接続できるスマートフォンやパソコンなどでサイトにアクセスし、安否情報を入力できる。

23:30

宮城県警白石署「つかまっていないと立てない揺れ」

 震度5強を観測した宮城県白石市。白石署では電話の対応に追われ、午後11時30分の時点で消防の出動が1件あるという。

 当直長は「何かにつかまっていないと立っていられない揺れだった。書類が棚から落ち、揺れは2~3分続いた」と話した。

 東日本大震災の津波で甚大な被害があった岩手県沿岸部。

「これだけ揺れたの震災の余震以来かも」

 13日の地震発生時、宮古市内のスナック「牡牛(おうし)座」では棚からDVDが数十枚落下した。店内は一時騒然としたが、テレビで「津波の恐れはありません」と報道されると、「まず大丈夫だ」と安堵(あんど)の声が漏れた。

 「これだけ揺れたのは震災の余震以来かもしれない」とマスターの中洞勝さん(57)。震災ではボトルやグラスが落ちたが、今回は無事だった。「何事もなくてよがった」とほっとした様子だった。

 釜石市では地震直後、火の始末をし、落ち着いて行動するよう呼びかける防災行政無線が流れた。

23:28

菅首相が官邸入り

 東北地方で震度6強を観測した地震の発生を受け、菅義偉首相は13日午後11時30分ごろ、首相官邸に入った。

自衛隊が情報収集開始

 福島、宮城両県などの地震を受け、自衛隊は航空機や車両による情報収集を始めた。

23:15

防衛相が災害対応を指示

 岸信夫防衛相は13日夜、①早急に被害状況を把握できるよう、関係府省庁及び自治体と緊密に連携し、情報収集に努めること②被害が発生した場合に備え、万全な準備態勢を確立すること③今後の状況の推移に的確に対応し、災害対応に万全を期すこと――を指示した。

23:09

官邸対策室を設置

 東北地方で震度6強を観測した地震の発生を受け、政府は13日午後11時9分、官邸危機管理センターに官邸対策室を設置した。

23:09

菅首相、人命が第一の方針を指示

拡大する菅義偉首相=昨年12月14日、恵原弘太郎撮影

 菅義偉首相は13日夜、東北地方で震度6強を観測した地震の発生を受け、①早急な被害状況の把握②自治体とも連携し、人命第一の方針のもと、政府一体で災害応急対策に取り組む③国民への適時的確な情報提供――を政府内で指示した。


Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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