楽しかった夕食の帰り道が恐怖に変わった。「あおり運転に遭った」と証言する夫婦が撮影した5分余りの動画。軽乗用車が急接近や幅寄せを繰り返し、前方で急停止する様子が記録されている。夫の110番通報に重なる妻の悲鳴。混乱のさなか、車から降りた男は夫婦の車に近寄り、ドアを開けようとした――。
動画を撮影した堺市内の40代の夫婦が2日、朝日新聞の取材に応じ、当時の状況を振り返った。
1月27日午後10時前、友人宅で食事を楽しんだ夫婦は、車で自宅に向かっていた。助手席の妻がサイドミラーの反射光に気付いたのは、堺市南区の市道を走行中のことだった。
振り向くと、真後ろの赤い軽乗用車がパッシングを続け、赤信号で横に並んできた。運転席に男が1人。自分たちに向けて、中指を立てているのが見えた。夫は「あおられる心当たりは全くなかった。挑発に乗らないよう、努めて冷静にした」と振り返る。
無言で笑み浮かべ…
信号が変わり、走り始めると、軽乗用車は再び後方に回り、車間距離を何度も詰めてきた。妻は「めちゃ危ない」と戸惑いながら、「事故に遭ったときの証拠用に」とスマートフォンで軽乗用車の撮影を始めた。110番通報し、運転中の夫が「あおられてるんですけど、どうしたら」と警察官に指示を仰いだ。スマホを持たずに通話できる「スピーカーフォン」の機能を使った。
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警察官は「待避できる場所はありませんか」と尋ねてきたが、そのとき走行していたのは、人や自転車が立ち入れない片側2車線の幹線道路(府道・泉北1号線)。沿道に駐車スペースや商業施設はなかった。
「危ない!めっちゃぶつけられそう!」。何度も急接近してくる車。妻はパニック状態になります。
軽乗用車はクラクションを鳴ら…
2種類
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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