新型コロナウイルスの影響で臨時休校していた小中高校の再開が相次ぐ中、学習塾でも開講の動きが広がっている。休校の長期化で懸念される学習の遅れをカバーするとともに、試験対策にも万全を期す方針。感染防止にも気を配り、子どもたちが安心して学べる場の確保に努めている。
神奈川県内で約120教室を展開する学習塾「中萬学院」(横浜市港南区)は、全国一斉休校を受けて休止していた集団での対面授業を2カ月ぶりに再開した。6月から順次始めており、塾通いが不安な生徒にはオンライン授業も並行実施する。
全面再開は子どもたちが学校の分散登校に慣れた中旬以降を目指す。感染リスクを減らすため、1教室の定員は従来の半数に制限。体温が37・5度以上の生徒は入室させないなど、予防策を徹底していくという。
同塾は学校の休校中もグループ向けカリキュラムを映像で配信してきた。個別指導では、講師と生徒が双方向でやりとりできる会議アプリを活用したオンライン授業を導入。模擬試験も自宅受験に切り替えて実施するなど、「子どもたちの学びを止めない」方針で指導を継続してきた。
中学生の授業は通常であれば、地域によって定期試験に向けた学習に力を入れていく時期だ。長期にわたった学校の休校で学習の遅れが懸念されるが、「学校再開とともに丁寧に復習をしていく」とし、試験対策は問題ないとする。
一方、学校現場では夏休みの短縮も検討されており、夏期講習などの集中プログラムは「例年通りの一律開催は難しい」と説明。「分散登校の方法など自治体ごとに異なるため、地域ごとに講習日程を変えるなどして学習の質と量を確保していきたい」としている。
取締役の吉沢昌久さんは「受験の“べき論”よりも、まずは学校生活を安全に再開させ、安定させることが、高校入試の準備における基本。子どもたちが安心して学べる場づくりに力を注ぎたい」と話している。
神奈川新聞社
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Source : 国内 – Yahoo!ニュース
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