父子帰省「気持ちがラク」
「自分の実家へ妻を連れて帰省すると、両親も妻も気を使う。誰にも気を使わせない父子帰省はよかったです」
会社員の男性(29)は昨年の夏、当時1歳半だった一人息子と、自宅のある埼玉県から両親の住む富山県へ初めて「父子帰省」をしました。
「嫁」と「姑」の仲が悪いから、ではありません。
聞けば、共働きの妻は当時、資格試験に向けた勉強中。その上、男性の夏休みに模試があたってしまったというのです。家族全員で帰れば費用もかさみます。そうしたことから、「父子帰省」を決めたそうです。
ただ、「父子帰省」の方が気持ちがラクだと思ったのも事実でした。
両親は男性の一家を迎え入れることに気を使う。一方、妻自身も「手伝わなければ」と気負う。男性自身は、そうした状況に気をもみモヤモヤする。
これまでの帰省でそうした思いがありましたが、「父子帰省」ならばありません。
妻からも感謝
実際の帰省はどうだったのでしょうか。
男性は、普段から妻と家事や育児を分担しています。子どもの面倒を見ることに気負いはありませんが、新幹線で2時間の移動が最初の関門として立ちはだかったそうです。
お菓子やおもちゃを与えても、すぐにグズってしまう。結局、デッキで遊ばせたり、抱っこしたり。ほとんど自席に座れませんでした。実家に着けば、埼玉の自宅にはない階段がありました。子どもが夢中になって上り下りするので、つきっきりになりました。
「『両親に子どもを預け、羽を伸ばす』という考えは甘かったです」。男性はそう振り返ります。
それでも、両親と海や動物園、カフェなどに行き、休みを満喫できました。
妻からは、1人の時間が確保できたことを感謝されたそうです。仕事と子育てに追われ、互いに、毎日ひと息つく間もなかった男性夫婦。そこで、今年5月の大型連休は、父子と母子、それぞれで帰省しました。
「年に1回そろって顔を見せれば、あとは状況に合わせて柔軟に帰省すればいいと思います」
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Source : 国内 – Yahoo!ニュース