私たちが働くうえで、仕事へのモチベーションややりがいというのは非常に大事なものだと思うのですが、実は労働者の”やりがい”に頼りすぎることで、過労死などが生まれているといいます。
その背景には何があるのか、取材しました。
■やりがいを感じて「働きすぎる」
【松丸正 弁護士】
「働くことのいきがい・やりがいは労働者にとって大切な問題だと思っている。その面も見据えたうえで、過労死をどうやって防止できるのか、その問題を考える必要があるのではないか」
今年4月、”やりがい過労死”と題して開かれたシンポジウム。
過労死や過労の末、自殺した人の遺族・過酷な状況で働いている人などが参加しました。
【製薬会社勤務の夫が過労自殺した妻】
「夫はインフルエンザにかかり、40度の高熱にうなされているときでさえ、寝ながら携帯片手にパソコンを開いて仕事をしていました。薬を必要とし感謝してくれている人もいる。そういう思いに応えるために懸命に働かないといけないんだと。口癖のように自分自身に言いきかせていました」
【看護師】
「病院は、命の現場なので、死とむきあう過酷さがあるがその分とてもやりがいがあるので、そうしたところにつけこんで、何でもかんでもやらされ、労働者であるということを無視されている」
■生徒のため…残業“100時間超“の教師
大阪府立高校の教師・西本武史さんも「やりがいをあてにした長時間労働で過労死するのではないか」と不安を感じています。
文部科学省の調査では、いわゆる過労死ラインとされる月80時間の時間外労働を超える恐れのある教師が、公立中学校で「6割近く」、小学校で「3割以上」にのぼっています。
【西本武史さん】
「できれば6時半に起きていくのが朝の仕事をやりやすい。教室の整備したりとか生徒が朝気持ちよく教室にこられたらいいかなとか思って」
西本さんは2年前、クラスの担任に加えてラグビー部の顧問と生徒指導担当、海外への語学研修の引率責任者まで任され、業務量が急激に増加。
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Source : 国内 – Yahoo!ニュース
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