“コロナ社会”において子どもたちの居場所の1つとなった学童や保育所。一方で、感染防止のためにこうした施設の利用の自粛を求める自治体もあります。この自粛要請によって、今、子どもたちの居場所は苦境に立たされています。
水道代や光熱費が去年より約4割増加
大阪市鶴見区にある「榎本めだか学童保育」には、一斉休校となった今年3月以降、朝から子どもたちが訪れます。大阪市の公立小学校では、臨時登校が週に2回程度で、それも分散登校のため、学童で長時間過ごす児童は少なくありません。
(Q今の生活はどう?)
「ちょっと嫌かな…。ひらパー行きたい。」(児童)
「コロナが一瞬でバーッて消えてくれたらいいねん。『消えろ!』って言ったらバンって。」(児童)
榎本めだか学童保育の指導員・宇治丈晴さんは今、運営に不安を抱えています。
「運営面で不安というか、資金繰りのことでっていうのはあります。」(榎本めだか学童保育・指導員 宇治丈晴さん)
休校により朝から学童を開けているため、今年4月の水道代と光熱費は去年より約4割増えました。人件費も毎月10万円以上増えたといいます。国は、午前から開いている学童に対して、1日あたり3万2000円の補助金を出すとしています。しかし、4月以降は申請の受付すら始まっていないといいます。さらに…。
「うちの学童では、お休みにご協力いただいた方に返金をしようという動きになっています。」(宇治丈晴さん)
補助金の遅れや保育料の返金は“死活問題”
大阪市は4月、感染予防のため保護者に“学童の利用自粛”を呼び掛けました。その結果、20人程度が利用を自粛。保護者らに1か月で30万円程度返金することになります。
「国から補助が出るということなので、それを見越して返金させていただきますという形なんですけど、まだ(補助金の)額がいくらいただけるかもまだ決まってないので。」(宇治丈晴さん)
学童保育の運営は「保育料」と国や自治体から出る「補助金」で賄われています。補助金の遅れや保育料の返金は死活問題なのです。
「今は早急にお金が欲しいというのがあるんですけど、事務処理とかの関係もあるので…。申請したらすぐおりるというわけでもないと思うので。みんなで頑張りましょうという感じですかね。」(宇治丈晴さん)
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Source : 国内 – Yahoo!ニュース