【祇園祭5話】甲高く響く「コンチキチン」のお囃子、何のため?

日本三大祭りの一つで、毎年7月に開かれる京都・祇園祭の山鉾(やまほこ)巡行が3年ぶりに実施されます。動く美術館とも言われる絢爛豪華(けんらんごうか)な山鉾は見るだけでも圧倒的な存在感がありますが、より深く知ることで、京都の人々が山鉾に託してきた思いを知ることができます。

 甲高く響く「鉦(かね)」の音で知られる「祇園囃子(ばやし)」。商店街でも流れる京都の夏の風物詩である「コンチキチン」のお囃子は何のためにあるのでしょうか?

 祇園祭では、すべての山鉾がお囃子を演奏するわけではありません。全部で34ある山鉾のうち、14の山鉾だけです。

 祇園祭は平安時代の疫病退散を祈る祭礼を起源としています。疫病の元とされる疫病神をおびき寄せるため、巡行でお囃子を奏でて誘い出し、山鉾町に持ち帰ります。お囃子は、かつて鉾の上で能や狂言を演じた名残という説もあります。

 担い手は、「囃子方」と呼ばれるメンバーで、鉦、太鼓、横笛(能管)を使って演奏します。子どもが入会するとまず鉦を担当。その後、太鼓か笛を選んでいきます。

 7月に入ると、京都市内の中…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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