将棋の高校生棋士、藤井聡太七段(17)が渡辺明棋聖(36)=棋王、王将とあわせ三冠=に挑戦している第91期棋聖戦五番勝負(産経新聞社主催)の第3局は9日、東京都千代田区の都市センターホテルで指され、渡辺棋聖が勝って対戦成績を1勝2敗とした。藤井七段の初タイトル獲得は持ち越された。第4局は16日、大阪市福島区の関西将棋会館で指される。
対局は藤井七段の先手番で9日午前9時に始まり、角換わり腰掛け銀の最新形で午前中から激しい戦いになった。午後になってすぐに終盤戦に突入し、渡辺棋聖が攻め勝った。
拡大する第91期棋聖戦の第3局で2手目を指す渡辺明棋聖。右は藤井聡太七段=2020年7月9日午前9時1分、東京都千代田区の都市センターホテル、迫和義撮影
カド番をしのいだ渡辺棋聖は、竜王を通算11期、棋王を連続8期などタイトルを計25期獲得し、「永世竜王」「永世棋王」の永世称号を持つトップ棋士だ。名人戦の挑戦権を争うA級順位戦では、9戦全勝で挑戦権を獲得し、現在、豊島将之名人(30)に挑戦している。
藤井七段はあと1勝すれば初タイトルを獲得し、1990年に屋敷伸之九段(48)が作った18歳6カ月のタイトル獲得最年少記録を更新する。(村上耕司)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル