芝野虎丸名人(20)に井山裕太棋聖(31)が挑戦する第45期囲碁名人戦七番勝負(朝日新聞社主催)が、25日に東京都文京区のホテル椿山荘東京で開幕する。囲碁七大タイトルのうち、ふたりで六つを占める三冠同士の頂上決戦。名人には連覇が、挑戦者には3年ぶり3回目の名人返り咲きがかかる。
芝野は19歳の昨年10月、七大タイトル初挑戦で当時の張栩(ちょうう)名人(40)を破り、虎に翼がついた。史上初の10代名人は翌月に王座、今年6月に十段を立て続けに奪い、現在、史上最年少の三冠だ。
かたや井山は、一昨年に七冠独占が崩れてから三冠に後退したが、今年6~7月の本因坊戦で挑戦者の芝野を4勝1敗で圧倒。完全復活を印象づけた。名人戦リーグも8戦全勝で挑戦権を獲得し、今度は芝野の牙城(がじょう)に攻め込む。
決戦を前に、5度目の七大タイトル戦で初の防衛戦となる芝野は「井山先生とまた対局するということで、いつもより少し気合が入っている。ただ対局自体はいつも通り楽しんで打てたら」。一方、挑戦者としては3年前、2度目の七冠独占を遂げた名人戦以来となる井山は「芝野さんは勝ちきるのが大変な相手。久々に挑戦者の立場で臨む番勝負でもあるので、思い切ってぶつかっていきたい」と話した。
第1局は25日午前9時開始。持ち時間各8時間の2日制で、26日夜までに決着する。立会人は趙治勲(ちょうちくん)名誉名人。(大出公二)
対局前日
笑いが絶えない前夜祭
芝野虎丸名人に井山裕太棋聖が…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル