川田惇史、添田樹紀
大阪城にほど近い、大阪公立大学森之宮キャンパスの建設予定地(大阪市城東区)で見つかった不発弾1個について、自衛隊による撤去作業が6日午前10時から始まります。作業では、半径約300メートル以内を警戒区域として道路を通行止めに。区域内の住民約2200世帯、約3750人に避難を呼びかけます。現地の動きをリアルタイムでお伝えします。
相次ぐ不発弾の発見 背景には
大阪市によると、不発弾は米国製の1トン爆弾(長さ1・8メートル、直径0・6メートル)。今年9月、金属片などを見つける探査の一環で地下5メートルの場所から発見された。信管が残っており、陸上自衛隊が周りに土囊(どのう)を積んだ上で、信管を取り除いて別の場所に運ぶ予定だ。
現場周辺では不発弾の発見が相次いでいる。
2000年に市住宅供給公社の賃貸住宅建設現場から、10年に市営地下鉄(当時)の森之宮検車場や文化財発掘現場から、不発弾が相次いで見つかった。
原因はこの場所にかつて「東洋一の兵器工場」といわれた陸軍の「大阪砲兵工廠(こうしょう)」があり、戦時中は米軍の空襲の標的となったからだ。今回の不発弾も太平洋戦争中に米軍が投下したものとみられている。
大阪砲兵工廠は1870(明治3)年にできた軍事工場。戦争のたびに規模が大きくなり、高射砲や戦車砲の開発・生産拠点だった。太平洋戦争末期には約200の施設があり、6万人が作業に従事したとされる。
「大阪国際平和センター」(ピースおおさか)によると、終戦直前の1945年8月14日には、約140機の米軍の爆撃機B29などが大阪砲兵工廠を主な標的とし、約700トンの爆弾を投下したという。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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