自民党の派閥が開いた政治資金パーティーをめぐる問題で、東京地検特捜部は19日午前、安倍派と二階派の事務所に家宅捜索に入り、強制捜査に踏み切りました。億単位の収入を政治資金収支報告書に記載しなかったなどとする政治資金規正法違反の疑いです。捜査の動きや各界の反応などをタイムラインで詳報します。
11:40
森山総務会長「反省すべきは反省し、国民の信頼を取り戻すのが大事」
自民党の森山裕総務会長は記者会見で、安倍派と二階派に家宅捜索が入ったことを受け、「極めて遺憾。自民党として、しっかり反省すべきは反省し、国民の皆さんの信頼を取り戻すことが大事だ」と語った。
党内から出ている「派閥解消論」については、「政策集団としての組織は非常に大事」と反論し、「派閥がどういう評価を受けているのかなどを検証しながら考えるべきだ」と述べた。
閣僚や党幹部が派閥を離脱する必要性について問われると、「閣僚や党幹部の離脱と、今回の裏金、(政治資金の)透明性を欠く動きと何か関係がありますかね。私はあまり関係がないと思う」と主張。「私は派閥(近未来政治研究会)の代表も務めているが、透明性があるとか、ないとかは関係がないと思う」とも語った。
11:40
高木氏を支援する原発協力会社の社長「頭を下げて出直せばいい」
安倍派幹部の高木毅・党国会対策委員長の福井県敦賀市の事務所には、朝から報道陣が詰めかけた。
高木氏の選挙区は全国最多の15基が集中する「原発銀座」。地元で支援する原発の協力会社の社長は、家宅捜索の報道後、取材に「一生懸命、パーティー券を集めたことは悪いことではなかった。ただ、そこで集めたものをちゃんと申告しないといけなかった。隠し事をしたなら、正直に『すいません』と言って頭を下げ、出直せばいい」と話した。
11:30
石破氏「我が党がどうするんだということが問われている」
自民党の石破茂元幹事長は、党本部で記者団に対し、「安倍派と二階派の事務所に捜索が入ったことは非常に厳しい事態。検察からいろいろ指摘を受ける前に、我が党として(事態の全容を)明らかにしておくことも一つの考えだ」と述べた。
岸田文雄首相が記者会見で「火の玉」となって取り組むと言及したことに触れ、「総裁は政治改革の先頭にたって取り組むという決意を言われた。それを受けて、我が党がどうするんだということが問われている」と語った。
二階派に所属する議員が閣僚に就いていることについて問われると、「人事に関することは任命権者が決めることであって、はたがあれこれ言うことだとは思わない」としつつ、「対応が一貫性を持つ、論理としてきちんと通っているということだけが問われている」との見解を示した。
11:30
安倍派事務総長経験者の下村氏「ちょっと、ごめんなさい」
自民党安倍派の事務総長経験者の下村博文・元政調会長は党本部で、東京地検特捜部が安倍派事務所に家宅捜索に入ったことについて記者団から問われると、「ちょっとごめんなさい。派閥としてコメントをしています」と述べ、真っ正面から答えなかった。
政治不信が広がったことに対する自身の責任についても「はい、ごめんなさい」とだけ言い残し、車に乗って党本部を後にした。
11:30
伊藤環境相「影響を受けないように、しっかり必要な環境政策を」
伊藤信太郎環境相は、辞任した西村康稔・前経済産業相と温暖化対策で連携する機会が多かった。19日の閣議後会見で、安倍派などへの家宅捜索が環境行政に与える影響について問われ、「温暖化やプラスチック汚染などの環境問題はいやおうなく襲ってくる」と指摘。「(政治状況の)影響を受けないように、しっかり必要な環境政策をスピードアップして行いたい」と述べた。伊藤氏は先週までアラブ首長国連邦・ドバイであった国連の気候変動会議(COP28)に参加していた。
11:30
高市経済安保相「全容が解明され、国民に信頼していただける形を」
高市早苗経済安保相は閣議後の記者会見で、安倍派と二階派の派閥事務所に家宅捜索が入ったことについて、「捜査の内容でございますし、もう私には知るよしもございません」と述べた。そのうえで、「しっかりと全容が解明され、やはり国民の皆様に信頼していただける形をつくっていけるとよいと思っております」と話した。高市氏はかつて、清和政策研究会(現安倍派)に所属していたが、2011年に離脱して以来、派閥に属していない。
11:25
岸田派の盛山文科相「政治不信が高まる結果になり大変残念」
自民党岸田派に所属する盛山正仁文部科学相は閣議後の記者会見で、安倍派や二階派の派閥事務所の家宅捜索について、「検察による捜査がされていることから、コメントすべきことではない」と述べた。そのうえで、「多くの国民の皆様に、政治資金の問題で、政治への不信が高まる結果になったことは大変残念。我々がしっかり対応していくことが、有権者に対するお答えになるのではないかと考えている」と話した。
11:15
二階派の小泉法相「捜査機関の活動内容に関わる。お答え差し控える」
自民党の派閥「志帥会」(二階派)の事務所が東京地検特捜部の家宅捜索を受けたことを受け、二階派に所属する小泉龍司法相は閣議後の記者会見で進退について問われ、「さまざまな状況を踏まえ、私と政策集団(志帥会)との関わりについては、適時適切に判断していきたい」と述べるにとどめた。
自身の出身派閥が強制捜査の対象となる中で、検察官を指揮・監督できる法務大臣の立場にあることの適格性について問われ、「捜査機関の活動内容に関わる事柄でありますので、法務大臣として直接お答えすることは差し控えたい」としたうえで、「一般論として、検察当局においては、厳正公平、不偏不党、それを常に旨として、法と証拠に基づいて適切に対処していく。そのように承知している」と述べた。
11:05
松村祥史・国家公安委員長が内閣府で閣議後会見。質疑応答で家宅捜索が始まったことへの所感を問われ、「閣議があったので詳細は承知していない。捜査機関の活動内容に関する事柄でもあるので、コメントは差し控えさせていただきたい」。
11:00
二階派がコメント「真摯に協力し、事案の解決に向けて努力」
自民党二階派は「政策集団の件ではご支援いただいている皆さまをはじめ、多くの関係者の方にご心配とご迷惑をおかけしておりますことを心よりおわび申し上げます。当局からの要請には事務局、会員ともに真摯(しんし)に協力し、事案の解決に向けて努力してまいります」という二階俊博会長名のコメントを出した。
11:00
林官房長官「お答え、差し控える」
東京地検特捜部が安倍派と二階派の事務所に政治資金規正法違反(不記載・虚偽記載)容疑で家宅捜索に入ったことについて、林芳正官房長官は記者会見で「捜査機関の活動内容に関わる事柄であり、私からお答えすることは差し控えたい」と繰り返した。
組織的な裏金作りの疑惑がある安倍派の閣僚と副大臣はすでに交代している。二階派の閣僚らを交代させるかどうかについては「人事は総理の専権事項であり、私から申し上げる立場にはない」とした。
11:00
松本総務相、政治資金規正法の改正に「問題の中身を確認する必要がある」
自民党麻生派に所属する松本剛明総務相は閣議後の記者会見で、安倍派と二階派の事務所への強制捜査について問われ「政治における信頼は極めて重要であろうと思う。現在、政治に対する信頼の状況は大変厳しいということは、残念ながら言わざるをえない」との考えを示した。
総務省が所管する政治資金規正法の改正については「問題の中身を確認をする必要がある。制度そのものを直すべき問題なのか、制度が順守されるようにすることに問題があったのか。内容に応じて対応することが必要ではないか」と述べた。
11:00
収支報告書のデジタル化「総務省と議論をし、検討」
河野太郎デジタル相は閣議後の記者会見で、「捜査について何か私から申し上げることはない」とする一方、政治資金規正法について、「非常にわかりにくく、調べようとすると手間がかかる」と指摘した。「法律改正のみならず、運用についても見直しが必要だ」とも述べた。
河野氏は具体的な見直し方法として、政治資金収支報告書の内容を分析しやすくするためのデジタル化の必要性に言及し、「デジタル庁と総務省で議論をし、検討していきたい」と話した。
11:00
武見厚労相「あらゆる努力を党として行う」
武見敬三厚生労働相は19日の閣議後会見で、「政府の立場から、党の中でのそうしたことに詳細を申し上げるわけにはいかない」としたうえで、「国民からの政治不信を解消するために、あらゆる努力を党として行うということを、自民党の一人として考えなきゃいけないと痛切に認識している」と述べた。
10:55
自見地方創生相「内閣の一員として総理をしっかり支える」
自民党二階派に所属する自見英子地方創生相は閣議後の記者会見で、自身の進退を問われ、「引き続き内閣の一員として総理をしっかりと支え、職務に全力を尽くしてまいりたい」と述べ、続投する考えを示した。安倍派の閣僚と副大臣はすでに交代している。
二階派の派閥事務所が捜索を受けたことについては「志帥会(二階派)には所属しているが、他の政治団体という人格があり、お答えする立場にはない」と述べた。二階派からのキックバック(還流)については、受け取りを否定した。
10:55
安倍派の事務総長の高木毅氏「誠実に、捜査には協力」
自民党の清和政策研究会(安倍派)の事務総長を務める高木毅・国会対策委員長は、党本部で記者団に対し、「重大なことだと受け止めている。しっかりと誠実に、捜査には協力していきたい」と述べた。
10:40
立憲・泉代表「前代未聞だ」
東京地検特捜部による自民党の安倍派と二階派の事務所への家宅捜索を受け、立憲民主党の泉健太代表は「自民党の複数の政策集団に強制捜査が入ること自体が前代未聞だ」と述べた。自民党の派閥について「実態は裏金づくりの温床」と指摘。「自民党はいまだに自らの説明責任を果たしていない」と批判した。
泉氏は「岸田(文雄)内閣には二階派の大臣もいる。すでに『強制捜査内閣』だ。安倍派を一掃して済むのか」とも指摘した。
10:40
安倍派がコメント「心よりおわび申し上げる」
清和政策研究会(安倍派)は「この度の清和政策研究会の件では、多大なるご迷惑とご心配をおかけし、また政治の信頼を損ねることとなり、心よりおわび申し上げます。重大に受け止め、捜査については最大限協力し、真摯(しんし)に対応してまいります」とのコメントを発表した。
10:40
キックバック「ございません」 二階派の自見英子地方創生相
自民党の二階派(志帥会)所…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Leave a Comment