【速報解説中】祝宴「饗宴の儀」始まる 宮殿に外国元首

【動画】天皇陛下の即位を祝って放たれた陸上自衛隊の礼砲=北村玲奈撮影

天皇陛下の即位を国内外に知らしめる儀式「即位の礼」が22日に執り行われます。そのハイライトと言えるのが22日の「即位礼正殿の儀」。天皇陛下自らが即位を宣言します。1日の出来事を解説とともにタイムラインでお伝えします。

19時すぎ

祝宴「饗宴の儀」始まる

 「即位礼正殿の儀」に参列するために来日した外国元首らをもてなす祝宴「饗宴(きょうえん)の儀」が22日夜、皇居・宮殿で始まった。

 平成の即位の礼にも参列したブルネイのボルキア国王のほか、英国のチャールズ皇太子らが招待された。

 祝宴では、天皇陛下が同日午前に即位を宣言した舞台「高御座(たかみくら)」などが公開され、舞楽が披露される。

解説

夜は国外の賓客らをもてなす祝宴「饗宴の儀」

 夜には、皇居・豊明殿を主会場に、主に国外の賓客をもてなす祝宴「饗宴(きょうえん)の儀」がある。出席者には高御座や御帳台が公開され、食事や飲み物が振る舞われる。終了時間は午後11時前。祝宴は、25、29、31日と続く。

16:10

那覇市の高校生、相良倫子さん「平和を希求するおことばだった」

 即位礼正殿の儀には、那覇市の高校1年生相良倫子(さがらりんこ)さん(15)も参列した。中学3年生だった昨年、沖縄慰霊の日の戦没者追悼式で、自作の「平和の詩」を朗読して注目された。

 相良さんは、高校の制服姿で参列した。儀式の様子を直接見られる位置にいなかったため、モニター越しに見守ったという。「国民の幸せと世界の平和を常に願い」という天皇陛下のおことばについて、「平和を希求する心がわかる、すてきなおことばだった」と振り返った。

 上皇陛下は、沖縄へ深い思いを寄せられたことで知られる。「おことばからは、上皇陛下の思いを引き継ぐ、というお気持ちが伝わってきた。沖縄だけでなく日本中の平和のために尽くしてくれると思う」と期待を込めた。また、「戦争を体験してもなお穏やかに生きている、私たちの祖母や曽祖母のような存在が沖縄にいることを知ってほしい」と話した。

15:50

中西進さん「カーッと日が照ってきまして」

 「令和」の考案者とされる万葉集研究の大家、中西進さんは即位礼正殿の儀に参加した後、報道各社の取材に応じ、「(陛下のお話がある時は)カーッと日が照ってきまして、素晴らしい日本の未来を思わせるようにとてもいい雰囲気になりました」と話した。

 その上で、「陛下も、総理も国民の幸せと、国家の世界的な平和をおっしゃったこと、非常に私は良かったなあと思いました。最後に総理のお話が終わるときに、令和元年10月22日とちゃんと元号も言って下さったんで、良かったと思います。いい日本になると思いますね。皆さんの力を合わせてそう致しましょう」と話した。

 両陛下のご様子については「非常に謹厳な趣で、陛下はきりっと口をお結びになって、決意のほどがしのばれました。皇后様は非常に慎み深く、奥行きの深い感じにさせられました。いいスタートを切ったんじゃないでしょうか」

15:45

王貞治さん「日本の良さを感じられる式典でした」

 即位礼正殿の儀に参加した王貞治さんは取材に、「日本の伝統的な衣装がすばらしかったですね。外国のみなさんも感銘を受けたのでは。平和と幸せ、ということを天皇陛下も言われていました。普段感じることができない日本の良さを感じられる式典でした」と話した。

秋篠宮家の装束姿

 即位礼正殿の儀に臨んだ、秋篠宮文仁さまの装束姿。束帯は、皇太子が着用する「黄丹袍(おうにのほう)」。垂纓(すいえい)の冠、天皇陛下から譲られた豊後国行平御太刀を身につけている。

 秋篠宮妃紀子さまは、深紫亀甲(ふかむらさききっこう)の地紋に、白尾長鳥丸(しろおながどりのまる)を上紋とした唐衣、紅固織物に松立湧の紋をあしらった五衣、三重襷(だすき)の紋に桐竹鳳凰(ほうおう)の描絵をあしらった裳(も)といういわゆる十二単(ひとえ)姿。

 長女の眞子さまと次女の佳子さまは、紫亀甲の地紋に、白雲鶴丸(しろうんかくのまる)を上紋とした唐衣、萌葱(もえぎ)固織物に松立湧の紋をあしらった五衣、三重襷(だすき)の紋に桐竹尾長鳥の地摺(じすり)をあしらった裳(も)といういわゆる十二単(ひとえ)姿。長ばかまの色は、未婚であることを表す。

来日した主な海外要人

 招待国数は194カ国、即位関連予算は約160億円にのぼる。

13:15

行幸通りにも礼砲響く

 東京駅前の行幸通り周辺では、スマホでテレビ中継を見たり、記念撮影したりする人たちの姿が。24分には、北の丸公園の祝砲が東京駅周辺にも響き渡った。モニュメント前で自撮りしていた広島市の曽田文子さん(69)は、美智子さまのファン。目当てだったパレードは延期になったものの、旅行をキャンセルするのはもったいないと上京した。「私なりに納得です」

即位祝う礼砲を発射

 即位礼正殿の儀では、安倍晋三首相の万歳三唱のかけ声にあわせ、陸上自衛隊の礼砲部隊が即位を祝う礼砲を発射した。

天皇陛下がおことばを述べる

 おことばは、次の通り。

 さきに、日本国憲法及び皇室典範特例法の定めるところにより皇位を継承いたしました。ここに「即位礼正殿の儀」を行い、即位を内外に宣明いたします。

 上皇陛下が三十年以上にわたる御在位の間、常に国民の幸せと世界の平和を願われ、いかなる時も国民と苦楽を共にされながら、その御(み)心を御自身のお姿でお示しになってきたことに、改めて深く思いを致し、ここに、国民の幸せと世界の平和を常に願い、国民に寄り添いながら、憲法にのっとり、日本国及び日本国民統合の象徴としてのつとめを果たすことを誓います。

 国民の叡智(えいち)とたゆみない努力によって、我が国が一層の発展を遂げ、国際社会の友好と平和、人類の福祉と繁栄に寄与することを切に希望いたします。

解説

天皇陛下が即位を宣言する舞台は「高御座(たかみくら)」

 松の間には、天皇陛下がのぼって即位を宣言する舞台「高御座」が置かれた。高さは約6・5メートル、重さ約8トン。8本の円柱が屋根を支え、頂上に金色の鳳凰の飾り金具などの装飾がある。高御座の隣に置かれたのは、皇后さまがのぼる「御帳台(みちょうだい)」。高さは約5・7メートルで、構造は高御座とほぼ同じだ。

解説

即位礼正殿の儀、「平安絵巻」のような景観に

 天皇陛下は「黄櫨(こうろ)染御袍(ぜんのごほう)」と呼ばれる束帯姿。天皇のみが着用する装いで、淡く赤みがかった茶色が特徴だ。皇后さまは十二単姿。見守る皇族方も、男性は原則として束帯、女性は十二単を身にまとう。

 宮殿中庭も一気に「平安絵巻」さながらの景観となる。

13時すぎ

「即位礼正殿の儀」が始まる

 天皇陛下が即位を国内外に宣言し、国内外の代表から祝福を受ける「即位礼正殿(せいでん)の儀」が皇居・宮殿松の間で始まった。荒天のため、宮殿・中庭に配置される装束姿の職員の数は3分の1ほどに減らされ、宮殿の廊下などに配置される。

12:40

「間もなく」とアナウンス

 場内放送で「間もなく即位礼正殿の儀が始まります」と日本語と英語でアナウンス。儀式中はアナウンスがなく、鉦(しょう)や鼓の音が起立、敬礼、着席の合図であることや、礼砲が鳴ることなどが通知される。

11:55

各国要人が次々到着

 米国や国連、欧州連合(EU)など各国や国際機関の要人を乗せた車がパトカーに先導され、宮殿南車寄せに次々と到着。

海外日系人代表含む。皇位継承式典事務局作成の資料より作成

主な国内参列者

大島理森・衆議院議長

山東昭子・参議院議長

安倍晋三・内閣総理大臣

大谷直人・最高裁判所長官

飯泉嘉門・全国知事会長

明石康・元国連事務次長

天野浩・名古屋大学特別教授

伊調馨・国民栄誉賞受賞者

江崎玲於奈・横浜薬科大学長

王貞治・国民栄誉賞受賞者

大隅良典・東京工業大学栄誉教授

川淵三郎・元日本サッカー協会長

澤穂希・国民栄誉賞受賞者

鈴木順子(コシノジュンコ)・デザイナー

田中耕一・島津製作所田中耕一記念質量分析研究所長

豊田章男・日本自動車工業会長

中西進・国際日本文化研究センター名誉教授

野依良治・科学技術振興機構研究開発戦略センター長

羽生善治・国民栄誉賞受賞者

毛利衛・内閣総理大臣顕彰受章者

山下泰裕・日本オリンピック委員会長サーロ-節子・在カナダ日系人代表

今後のタイムスケジュール

 即位礼正殿の儀のは以下のように進められる。

11:37

風雨で宮殿中庭の旗が落下

 強い風雨の中、宮殿中庭に掲げられていた縦長の旗「旛(ばん)」のうち、菊花章大錦旛(きっかしょうだいきんばん)と呼ばれる旗が地面に落ちる。長さ5・5メートル、幅90センチで、赤地の旗の上部に金色の菊の紋があしらわれていた。4分後、宮内庁職員が回収した。

11:35

王貞治さん、伊調馨さんらも到着

 国民栄誉賞受賞者の王貞治さんや伊調馨さん、澤穂希さんのほか、五輪柔道女子金メダリストの谷亮子さんらも宮殿の北車寄せに到着。これに先立ち、俳優の松本白鸚さんや中村吉右衛門さん、デザイナーのコシノジュンコさんも入った。

11:30

中西進さん、田中耕一さんらも到着

 「令和」の考案者とされる万葉集研究の大家、中西進さんら文化勲章受章者らが続々と宮殿北車寄せに到着。ノーベル賞受賞者の田中耕一さん、天野浩さんらの姿もあった。

11:20

サーロー節子さん、赤いジャケットで

 カナダ在住の被爆者で2017年のノーベル平和賞授賞式でスピーチしたサーロー節子さんが赤いジャケットと黒いロングスカート姿で、宮殿北車寄せに到着。傍らの男性に手を取られながら、宮殿入り口の階段を上って中に入った。

11:00

扇千景元参院議長や杉良太郎さんらも皇居へ

 宮殿の北車寄せからは、坂田藤十郎さん・扇千景元参院議長夫妻、杉良太郎さん、林真理子さん、藤崎一郎元駐米大使、宮本亜門さんらも和服やモーニングコートに身を包み、続々と入った。

11:00

皇居・宮殿の春秋の間に国会議員が続々と

 即位礼正殿の儀に参列する国会議員が、皇居・宮殿の春秋の間に着席し始める。猪口邦子参院議員は裾の長い薄いグリーンのドレス姿。モーニングやドレス、和装などの装いが目立つ。雨の降りしきる中、参列者が到着する南車寄せには、国内外のメディア40~50人が集まった。

09:17

天皇陛下、「即位礼当日賢所大前の儀」を終える

 続いて皇后雅子さまも白色の十二単(ひとえ)を身にまとい、殿上で拝礼した。

解説

「賢所」への報告、「即位礼正殿の儀」よりも格式高い装いで

 即位礼を行うことを、皇祖神とされる天照大神をまつる賢所への報告。

 天皇陛下は「帛御袍」と呼ばれる束帯姿。皇后さまは五衣の上に唐衣と裳を重ねた十二単姿。いずれも純白色で清浄さを示すとされ、午後に行われる即位礼正殿の儀のお二人の装いよりも格式が高いとされる。皇后さまの髪形は、左右の側頭部のびんを大きく膨らませた「大垂髪」と呼ばれるものになる。

09:00

「即位礼当日賢所大前の儀」が始まる

 天皇陛下が「即位礼正殿の儀」に臨むことを皇居・賢所(かしこどころ)に報告する「即位礼当日賢所大前の儀」が始まった。

 天皇陛下は「帛御袍(はくのごほう)」と呼ばれる純白の束帯姿。皇祖とされる天照大神をまつる賢所の回廊を進んだ。神話に起源を持ち、皇位と共に伝わる由緒物とされる剣と璽(じ)(まが玉)を持った侍従も従った。

 秋篠宮ご夫妻ら皇族方のほか、安倍晋三首相らも参列し、順番に拝礼した。

09:00

皇族方が賢所へ

皇族方や安倍晋三首相ら三権の長が皇居・賢所へ向かう。

08:20

天皇陛下も皇居へ

 天皇陛下も午前8時20分ごろ、皇居・正門から中に入った。宮内庁によると、天皇陛下は朝早く起床し、朝食をとったという。剣璽が載せられた車に乗車し、落ち着いた様子でお住まいのある赤坂御用地を出発。車には侍従長が同乗。別の車で宮内庁長官、侍従らが続いた。

07:02

雅子さまが皇居へ

 皇后雅子さまが午前7時過ぎに皇居へ。装束の着用など準備に時間がかかるためで、お一人で先に訪れた。朝早く起床し、朝食をとった後、支度した。午前7時2分に赤坂御所を車で出発。凜としたたたずまいで、天皇陛下が見送った。車には女官長が同乗した。

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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