=(3)から続く
「感染が判明した方々には宿泊施設での療養や医療機関への入院など、病状に応じた適切な対応がスムーズに行われるよう自治体ごとの体制構築を支援していきます。ガウンや高性能マスクなどの医療防護具についても、国内での増産や輸入を一層強化します。そして最前線の医療現場に国が直接届ける取り組みをもっと充実していきます。介護施設などの感染予防も一層強化しなければなりません」
「さらには、有効な治療薬、有効な治療法の確立に向かって、この1カ月、一気に加速していきます。日米で共同支援を進めていたレムデシビルについて米国で使用が承認されました。そして本日、わが国においても、特例承認を求める申請がありました。速やかに承認手続きを進めます。わが国で開発されたアビガンについても、すでに3000例近い投与が行われ、臨床試験が着実に進んでいます。こうしたデータも踏まえながら、有効性が確認されれば、医師の処方のもと使えるように薬事承認をしていきたい。今月中の承認を目指したいと考えています。あらゆる手を尽くして次なる流行に万全の備えを固めていく、そのための1カ月にしなければならないと考えています」
「感染の恐れを感じながら、さまざまな行動制約のもとでの生活は緊張を強いられるものです。目に見えないウイルスに強い恐怖を感じる。これは、私も皆さんと同じです。しかし、そうした不安な気持ちが、他の人への差別や誰かを排斥しようとする行動につながることを強く恐れます。それはウイルスよりももっと大きな悪影響を私たちの社会に与えかねません。だれにでも感染リスクはあります。ですから、感染者やその家族に偏見を持つのではなく、どうか、支え合いの気持ちを持っていただきたいと思います。各地の病院で集団感染が発生している状況を大変憂慮しています。しかし、医師、看護師、看護助手、そして病院スタッフの皆さんはそのような感染リスクと背中合わせの厳しい環境のもとで強い使命感を持って、今この瞬間も、頑張ってくださっています。全ては私たちの命を救うためであります。医療従事者やその家族の皆さんへの差別など決してあってはならない。ともに心からの敬意を表したいと思います」 =(5)に続く
【関連記事】
Source : 国内 – Yahoo!ニュース