「お前らはヤクザだ!!」
夜の繁華街に市民の声が響いた。旺角地区の警察署周辺に集まったデモ隊は、メインストリート・ネイザンロード周辺を占拠。警察は催涙弾を撃ち、盾を持つ多数の警官が通りを行進し排除に乗り出した。
対するデモ隊は、道路の真ん中で道端のゴミ箱やごみを積み上げてバリケードを作り火を放つ。警察官が消火にあたると、集まった近所の人や居合わせた市民(黒シャツのデモ隊は少なく、多くは離れた場所で新たなバリケードを作っていた)が取り囲み、スマホで撮影しながら「ヒューヒュー!」と冷やかし罵声を浴びせた。
消火に手間取るとさらに歓声が上がり「このヤクザめ!」と罵声が大きくなった。この夜、デモ隊だけでなく市民の警察への憎しみは相当なものだとあらためて感じた。
群衆に向け、催涙弾を「水平発射」
周辺はバスや車がまだ通る状態で、警察は安全も配慮し群衆の様子を見ながら徐々に下がり始め、交差点で隊列が3方向をにらむ形になった。それでも群衆の声は鳴りやまず、ウオー!という歓声とともに警察官たちに迫る。
じりじりと下がり始める警察、こぶしを突き上げ罵声を浴びせながら(香港人によると広東語は汚い言葉のバリエーションが豊富らしく口にしづらい言葉も多数ある)進み始めた。前に飛び出し警官を指さして激しく罵るおばあさん、笑いながらあざけるように言葉を吐き続ける若い女性、どの人の表情にも警察への憎しみと軽蔑があふれていた。
賑わう場所から少し離れた所まで下がった警察は、“催涙弾を使う”と警告の旗を出した。このあたりなら支障はないと判断したのだろう。
すると、警察の近くで取材していた私たちの後ろから、傘が投げこまれた。
それを見た警察は、警棒でこちらを指し催涙スプレーを向けた。それと同時に前列の警官が催涙弾を発砲した。すぐ近くのアーケードに当たって落ちたからか目の前で白煙が立ち上った。群衆は一気に逃げだし、警察は催涙弾を水平に撃っていた。
Source : 国内 – Yahoo!ニュース
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