警察庁は、道路交通法を改正して「あおり運転」を新たに定めて罰則を科し、運転免許取り消しの処分とする方針を決めた。来年の通常国会への改正案提出を目指す。6日の自民党の交通安全対策特別委員会で方針を説明した。
あおり運転を、ほかの車の通行妨害を目的に一定の違反を繰り返すなどし、事故を起こしそうになるといった交通の危険を生じさせるおそれがある場合と規定し、罰則を創設。対象の違反は、車間距離保持義務違反や急ブレーキ違反、進路変更禁止違反などを想定している。罰則は、暴行罪(2年以下の懲役もしくは30万円以下の罰金など)や強要罪(3年以下の懲役)を参考に検討している。
さらに、こうした運転で高速道路上でほかの車を停止させるなど、著しく交通の危険を生じさせた場合は、より重い罰則を科す。
行政処分は、違反点数を直ちに運転免許取り消しになる15点以上とし、免許を再取得できない欠格期間を1年以上とする方針だ。
現行の道交法にあおり運転の規定はなく、警察は主に車間距離保持義務違反で取り締まっているほか、悪質なケースは暴行や強要などの容疑を適用してきた。車間距離の違反は、罰則が高速道で3カ月以下の懲役または5万円以下の罰金、一般道で5万円以下の罰金、違反点数も高速道2点、一般道1点にとどまっている。
今回の法改正の検討に向け、警…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル