和洋中の豊富なメニューを取りそろえ、かつて家族連れの人気スポットだったデパートの大食堂。食文化や家族のあり方が多様化するなか、各地で姿を消し、大丸京都店(京都市下京区)の「ファミリー食堂」も今月末、前身の食堂から築いてきた110年の歴史に幕を下ろす。別れを惜しむ客が絶えない。
2月上旬の平日。午前11時の開店10分ほど前から、続々と客が並び始めた。
客が見入るのは、お子様ランチやオムライス、中華丼など、和洋中のサンプルがずらりと並ぶ入り口前のショーケースだ。
食べたい料理を決めると、店前の食券売り場で係員から券を購入し、テーブル席へ案内してもらう。店員は半券をちぎってキッチンへ注文を伝え、料理を届ける仕組みだ。
不動の人気メニューは、揚げ…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル