佐野楓
北海道・知床半島沖で観光船「KAZUⅠ(カズワン)」が沈没した事故をめぐり、同船の出航前後の状況が新たに判明した。事故当日、カズワンの出航準備作業に加わり、その後、同じ会社が運航する観光船「KAZUⅢ(カズスリー)」で船上ガイドをした甲板員の男性が取材に応じた。
事故が起きたのは4月23日。カズワンは午前10時に斜里町・ウトロ漁港を出発し、知床半島先端の知床岬までの往復3時間のコースを航行中に沈没した。取材に応じた男性は、カズワンの30分後に出航し、半島の途中で引き返す1時間コースを巡って午前中に帰港したカズスリーの甲板員。
男性によると、荒天の予報が出ていたことから、23日の朝、カズワンの豊田徳幸船長に「午後から波が高くなるから気をつけろ」と忠告したという。
カズワンの乗客24人のなかには、カズスリーを予約していたものの、当日、希望してカズワンに乗った乗客が2人いた。
カズワンに異変が起きたことがわかったのは午後1時ごろ。運航会社の事務所に同業者が続々と集まり、対応にあたった。午後3時ごろには海上保安庁関係者も訪れ、事務所内は騒然としたという。(佐野楓)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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