ある日突然、住んでいた長屋の両隣が重機で切断された――。こんな恐怖を語る女性に出会った。地主の不動産業者から立ち退きを求められる中で起きた出来事という。地代・賃料をしっかりと払っている住人に対して、わずかな補償で半ば強引に立ち退きを求める地主・家主がいると聞いた。その実態を追った。
忘れもしない2年前の冬、土曜日の朝だった。大阪市生野区の住宅街の長屋に住んでいた女性(73)は、妙に表が騒がしいと思って外に出た。すると、道路の横幅をすべてうめるほどの大きなトラックが横付けされていた。解体業者と思われる男性から告げられた。「今から両側を切り離します」
突然の通告にパニックになった女性は、近所の友人に電話で助けを求めた。すぐに駆けつけた友人は警察署に連絡。警察官が1人駆けつけたが、土地や建物の権利状況を聞きとると「民事の問題やから…」と言って難しい顔をした。
借地人である女性は、4軒長屋の1軒に住んでいた。両隣の土地と建物は、大阪市に本社を置く不動産会社の所有。解体を決めたのはこの会社だった。女性の自宅については、土地の所有者は会社だが、家屋は女性が祖母の代から所有しているものだった。
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住まいの両隣が切断された女性がとった行動とは? 記事後半では、ほかの地域での立ち退きを迫る事例や、立ち退きを求められたらどうしたらいいか、についても触れています。
予兆はあった。もともとこの住…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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