18日午前0時30分ごろ、東京・吉祥寺の「江口洋品店・江口時計店」に何者かが侵入し、腕時計二十数点が盗まれた。販売価格の総額は約1千万円だった。
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持ち去られた時計は約20~200万円。当時、店のシャッターは閉められていたが、ビル側面の窓ガラスが割られており、犯人はここから侵入したとみられる。警察は防犯カメラの映像を解析するなどして捜査を進めている。
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事件はテレビの地域ニュースなどで流れたが、こうした事件は通常、大きくは報道されない。しかし、今回被害に遭った時計店は時計業界のみならず、ファッションの業界や愛好者の間でも広く知られる、ある意味で「特別な存在」だ。
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思い入れのあるドレスウォッチの数々が…
通報を受けて店主の江口大介さん(41)は事件直後に駆けつけた。店内のショーケースのガラスが割られ、陳列していた商品の一部がなくなったことを目の当たりにし、「あんなに一点一点、思い入れを込めて仕入れた時計たちが……」と怒りに震え、落ち込んだという。
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江口時計店は、主に1980年代以前のビンテージやアンティークを専門とする。新品の一括仕入れと違い、江口さんが自らの足で各国を訪れて一つ一つ見定めた商品の数々だ。「僕が扱うのは、もう日本では、そう簡単に買うことができない時計がほとんど」と話す。
20代の頃から古着の卸をしていた江口さんが時計コレクターになったのは30歳の時だった。ロレックスなど一部の機械式スポーツウォッチは既に中古市場で高値で取引されていたが、シックな装いを好む江口さんは古いドレスウォッチにひかれたという。
ジャッキーやウォーホルも愛用
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なかでも1917年に初めて製造されアンディ・ウォーホル、ジャクリーン・ケネディやイヴ・サンローランが愛用したタンク、とりわけ純金の割合が高い18金のケースをあしらった「タンク・ルイ・カルティエ」に目を付けた。
当時、カルティエのビンテー…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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