いじめで泣き寝入りの後悔から誕生。大ヒット『こども六法』制作者2人も被害者だった(BUSINESS INSIDER JAPAN)

「法律知らなかったから泣き寝入り」から

「こども六法」は、いじめや児童虐待に関わる法律を中心に、動物のイラストを付けて分かりやすく説明している。トイレにいるウサギが水を掛けられる場面で、「けがをさせなくとも暴行になる」と伝えるなど、子どもたちが学校内で遭遇しそうな場面を取り上げ、「いじめは犯罪」だと納得できるように工夫されている。

著者の山崎聡一郎さん(26)は小学校高学年の時、同級生からいじめを受けた。下校中に後ろから蹴られて道路脇の畑に落ち、左手首を骨折したこともある。

当時から「自分のされていることは犯罪ではないか」という漠然とした思いはあったが、それが確信に変わったのは中学に入って、図書館で六法全書を読んだ時だった。

「法律を知らなかったから、被害を訴えられず、泣き寝入りしてしまったのだと後悔しました。これが原体験になって、被害を受けた子どもが法律を正しく知り、大人に助けを求められるような本を作りたいと考えたんです」(山崎さん)

慶應義塾大学総合政策学部在学中の2014年、大学の助成金10万円を使って『こども六法』の原型となる400冊を製本した。いくつもの出版社に相談したが、どこも「面白いね」と言ってくれるだけで、出版しようと手を挙げてくれる社はなかった。

「監修の手間がかかる上、子ども向けの法律書など売れない、という判断もあったと思います」(山崎さん)

弘文堂で出版の企画が通ったものの、法律専門書などを手掛ける同社には児童書のノウハウがなく、なかなか実際の制作に至らなかった。


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Source : 国内 – Yahoo!ニュース

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