滋賀県教育委員会は、県内の中学生がいじめ問題への対策や課題について討論する「県いじめ問題サミット」を滋賀県庁で開いた。公・私立中学106校の生徒代表が参加し、活発に議論を交わした。議論を踏まえて3カ条の「いじめ防止のための滋賀県宣言」を発表し、いじめの撲滅を誓った。
サミットは平成23年に、いじめを受けていた大津市立中学2年の男子生徒が自殺する事件が発生したことなどを踏まえ、29年から各地域で開かれており、今回は3回目の開催。生徒は「個人」「周囲の人」「会員制交流サイト(SNS)利用」に分かれ、それぞれいじめを防止するために何ができるかを話し合った。
議論の結果、「いじめに対する3つの心~強い心、優しい心、賢い心」「認め助け合おうみんなの個性」「SNSつくるもつかうも同じ“人”~あなたには画面の奥が見えますか?~」との3つのメッセージを宣言として取りまとめた。
サミットに参加した栗東市立葉山中3年の森谷心温さんは「いじめ問題に対する各校の取組みや意識がわかった。学校へ持ち帰り、いじめの解決に生かしていきたい」と話していた。
県教委の調査によると、29年度の県内の公立小中学校と県立学校のいじめ認知件数は5635件で、前年比780件増加。25年の調査以降も増加基調が続いており、撲滅へ向けた対策強化が急務となっている。
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Source : 国内 – Yahoo!ニュース